玄関のチャイムの音に反応して吠えてしまうワンちゃんは、多いのではないでしょうか? 何かの刺激(音、存在)に対して、排除しようと吠えることを、警戒吠えと呼びます。生後6か月前後から警戒心が特に育ち始め、吠え出すことが多いので、警戒心を抱く前に、刺激に対して良い印象を与えることが大切です。
1.犬の警戒吠えとは
犬は不審な物音や存在に対して警戒心を抱き、本能的に吠えてその刺激を排除しようと試みます。 例えば、窓の外の人の話し声や、テレビから聞こえる犬の吠え声、そして最も多いのは、来客時のチャイムの音です。こういった刺激に耐性のない犬は、警戒心から吠えてしまいます。場合によっては苦情など、近所トラブルの原因となってしまうことがあります。子犬のうちから、様々な刺激に慣らすことで、これらは防ぐことが出来ます。
2. 犬の警戒吠えの対処方法
警戒吠えは、警戒心が強くなる前に予防していくことで吠えないようにしつけることが可能です。子犬のうちからいろいろな刺激に慣らし、刺激に強い犬に育てていきましょう。 今回は警戒吠えの原因の中で多く挙げられる、チャイムへの警戒吠えの予防方法について解説していきます。
~準備~
準備するのは、おやつです。
そして、チャイムを鳴らす人と、おやつを与える人の二人が必要です。
受話器で慣らせるタイプの物だと、一人でも出来ます。
ステップ1:チャイムと同時に褒める
- チャイムが鳴ると同時に、「良い子!」と声でほめておやつを一粒ずつ口に運びます。
- 鳴り終わるまで与え続けましょう。
- 鳴り終わったら、おやつは終了です。
チャイムの音がおやつタイムの開始の合図だと言う認識にしましょう。
ステップ2:少しずつ褒めるのを遅らせる
次のステップでは、ご褒美を与えるのを遅らせましょう。 チャイムが鳴っている間の前半は声と表情でたくさん褒め、後半は前回同様のおやつタイムにします。
ステップ3:オヤツの後出し
次のステップでは、チャイムが鳴る時間と、おやつを与える時間を完全にずらします。 チャイムが鳴っている間は声でほめる。 鳴り終わったらオヤツを与えましょう。
ステップ4:完成形~ハウスと関連付ける~
これは最後の完成形になりますが、チャイムが鳴り出したら一緒にオヤツを取りに行き、ハウス(サークルやクレート)の中で与えましょう。
実際の来客時には、オヤツを知育玩具に替えて、数分間それに集中できるようにします。
そうすると来客した方に吠えることがなくなります。
大事なことは、短時間に何回も練習することです。
一回目より二回目、二回目より三回目と、刺激に慣れていくことができます。
ドッグトレーナーさんによる犬の警戒吠えの解説動画
文章だけではイメージが分かりにくいと思いますので、ドッグトレーナーのいぬわんさんに警戒吠えを解説して頂きました。是非ご覧ください!
警戒吠えは子犬のうちに予防しよう
犬の警戒吠えのポイントは3つあります。 ポイント①:幼い時から刺激に慣らす 警戒吠えの原因は刺激に慣れていないことです。なので、警戒心が大きく前に、様々なことに慣らしていきましょう。 ポイント②:短時間で何回も連続して反復練習をするのが効果的! 刺激を何回も与えることによって、慣れていきます。また、おやつなどの犬にとっての良い事と関連付けることによって、チャイムに対して良いイメージを持つようになります。 ポイント③:警戒吠えは本能的行動 そもそも人間は、この本能的に起こる警戒吠えを警報音として利用できることから、犬との共生が始まったという説もあります。なので、トレーニングをせず、成長していくと自然に警戒吠えをするようになてしまいます。子犬の時から継続して慣らし続けて、ようやく警戒しないように出来るので、早めにトレーニングを行うようにしましょう。