犬のテンションがMAXになった時や、服従を表現したい時におしっこをもらしてしまうことを「うれしょん」と言います。精神的に幼く膀胱の機能が未発達の子犬に多くみられる現象ですが、なかには成犬になってからもうれしょんが直らない犬がいます。 今回は成犬のうれしょんについて、犬と飼い主さん、それぞれの側面から原因を探っていきます。
1.成犬のうれしょんの原因が犬自身にある場合
成犬になってもうれしょんをしてしまう犬自身の原因として以下の3つがあげられます。
1) 興奮しやすい性格の犬
ちょっとした音にも敏感に反応して激しく吠えたり、飼い主さんが少し構っただけでテンションがMAXになったり、性格的に興奮しやすい性格の犬は成犬になってからもうれしょんを比較的しやすいです。
そもそも、うれしょんの1番の原因は「興奮」ですから、この場合は愛犬をなるべく興奮させないような対応が必要になります。
2) 甘えん坊の性格の犬
超小型犬や小型犬に多いケースが、飼い主さんへの依存心が強く、成犬になっても精神的には子犬のような犬です。小型犬は愛玩用として改良されてきた犬種で、近年は特にサイズの小さい個体がもてはやされる傾向にあります。
体の小さい犬は、自分の身を守るために必要以上に服従しがちです。
うれしょんは、「絶対に逆らわないからいじめないでね」という犬の精一杯の意思表示とも考えられます。
3) 人が大好きな犬
散歩中に出会った人や家に遊びにきた人などに声をかけられたり体をなでられたりすると、うれしょんをしてしまう犬がいます。
コントロールできないほどの喜びの感情が失禁につながってしまうケースです。
2.成犬のうれしょんの原因が飼い主さんにある場合
成犬になってもうれしょんをしてしまうのは飼い主による原因として以下の2つがあげられます。
1) 帰宅時に愛犬を構い過ぎる
成犬がうれしょんをするシチュエーションの第1位と言っても過言ではないのが、「飼い主さんが自宅へ帰宅したとき」です。留守番をしていた愛犬が嬉しそうに玄関まで出迎えてくれれば、飼い主さんとしては可愛さのあまり、つい高い声で呼びかけたり、抱きしめたりしたくなりますね。
大好きな飼い主さんが帰ってきてくれたうえに、たっぷりと愛情表現してくれるのですから、愛犬のテンションは一気に上がりうれしょんをしてしまいます。
2) うれしょんをしたときに叱る
トイレを失敗する「おもらし」と、興奮や服従、喜びなどが原因となる「うれしょん」は、まったく別のものです。
ですが、トイレ以外のところでおしっこをする事に変わりはないため、飼い主さんによっては強く叱ってしまう人がいます。
ただ、“叱られた=構ってもらった”と誤った学習をする犬がいますので、うれしょんをしたときは黙って後始末をしましょう。
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