犬に手術や輸血が必要になったとき、その血液はどこから来ているのでしょうか? ペットには献血のドナー登録制度があります。人間の献血制度とは異なり、各動物病院で独自に行われているものです。
1. 犬の献血は動物病院ごとに行っている
犬の場合、人間のような全国統一の献血センターはありません。個々の動物病院にドナー登録をした犬が献血できるシステムになっています。 ドナー登録の条件は各病院ごとに異なっています。 一例として交配や妊娠などの経験がなく、体重20kg以上で肥満傾向ではない犬である、などです。また、ワクチンの接種状況や輸血経験の有無、麻酔を使わず献血ができる性格など、さまざまな条件を総合的に判断してドナー登録が認められます。
2. 犬の献血制度はボランティア
人間の献血と同じく、犬の献血も原則ボランティアです。 献血の際には、身体検査や血液検査等を無料でしてもらえることはありますが、基本的には謝礼はないようです。
1) 交通費や謝礼などお金はもらえない
動物病院に行くためにかかる交通費や、献血の謝礼としてお金がもらえることはほぼありません。 動物病院によっては、ワクチン接種などをサービスで受けられたり、身体検査の際に爪切りなどのケアを受けられるケースもあるようです。
2) 感謝状などがもらえることもある
献血ドナーには感謝状やフードのサンプルなど、ちょっとしたものがもらえることもあります。
抜いた血液で検査をしてもらえることもあるでしょう。
これらは、動物病院側の厚意であり、基本的には完全なボランティアと考えておいた方が良いでしょう。
犬の献血ドナーで他の犬の健康を助けてくれる
人間の献血ドナーも登録する方が減少傾向にありますが、犬のドナーはさらに条件が厳しく設定されているため、より数が少ないのが現状です。 若く健康で、一定の体重を超えている犬限定でしかドナー登録できないため、なかなかドナーが集まらず、輸血のための血液を集めるのがとても大変です。輸血が必要な犬のために活動している献血ドナー犬がいるということを、我々は知っておかなければいけませんね。