日本が少子高齢化と騒がれてからは久しいが、犬の社会でも高齢化が進んでいることをご存じだろうか? 実は日本の犬の50%以上が7歳以上の高齢犬だという。 では、どうして犬までが高齢化してきているのか、その要因はなんなのだろうか? また、現在犬を飼っている人、飼う予定のある人は長寿化する犬を飼うにあたってどんな準備ができるのだろうか? 考えてみたい。
1.犬の高齢化の要因
ある調査によると過去30年間で犬の平均寿命は約2倍になったと報告されている。 その主な要因の一つが食事と言われている。 30年前は人間の残り物を食事とすることが一般的で、犬には塩分が多く、栄養バランスが悪かった。 近年では栄養バランスを考慮した専用ドッグフードが普及している。 また、充実した医療を受けられることも平均寿命を伸ばしている主な要因の一つと考えられている。 近年ではペットを家族同様に扱い、定期的な健康診断を受診させたり、病気にかかった場合にもできる限りの医療を受けさせる飼い主が増えたこともペットの長寿化の具体的な要因であると考えられている。
2.ペットを飼うときの心得
飼い主とペットの高齢化に伴い、 ①高齢化した飼い主がペットのお世話をできなくなったら等するか? ②飼い主がペットより先に逝去した場合どうするのか?を考えなくてはならない。 ①については「老犬ホーム」等の施設の整備やそこに入居させるための資金の手当て等があろう。 ②については弁護士などの後見人を付けることや「ペット信託」等でのサポートの社会基盤の整備・拡充が必要になってこよう。
3.犬も「健康長寿」を目指して
犬も人間と同様に健康長寿でいられることが豊かな余生を過ごすことにつながる。 元気に年を重ねるには栄養バランスの良い適量の食事と適度な運動が大切だ。 異変に気付くための定期的な健康診断の受診も必要になる。 私も柴犬を飼っているが、ペットが最期の時まで豊かな生活を送れるように愛犬ファーストで飼い主にできることをしてあげたいものだ。