オビディエンスを訳すると「従順」という意味になります。 つまり、オビディエンスは犬が飼い主に対して従順に従う様を表します。 犬をしつけるときに「待て」や「伏せ」などの動作を教えますが、これらの動きもオビディエンスの一種です。 つまり、オビディエンスは1つの動作やスポーツではなく「犬がいかに飼い主に従順なのか」を総合的に判断するテストのようなものと言えます。
1. オビディエンスとは犬の何を競う競技?
オビディエンスとは犬の何を競う競技なのかを説明します。
1) 日本ではJKCがオビディエンスの競技会を行っている
日本でオビディエンスの競技会を主催しているのはJKCことジャパンケネルクラブです。
クラブ会員かつ一定の年齢に達した犬に参加資格が与えられます。
オビディエンスの競技のレベルは5種類の中で、最高レベルである「オビディエンス3」は生後15ヶ月を過ぎた犬が対象ですが、それ以外の競技には生後9ヶ月から参加が認められています。
競技のレベルは5種類あり、初心者から参加が可能です。
ビギナー向けの主な内容としては、一定時間の「伏せ」や「おすわり」の指示に加え、飼い主と歩くときの様子などを審査します。
本格的な競技では、飼い主のもとにものを持ってくる動作や障害飛越などもあり、競技は複雑です。
2) 犬と楽しめるラリーオビディエンスとは?
オビディエンスは正確さをとても重視する競技ですが、「ラリーオビディエンス」はオビディエンス特有の正確さを重視する競技でありながらも、遊びの要素が含まれています。
コースを進みながら複数の課題をこなしていきます。
そして、犬との会話やご褒美をあげる時間があり、集中力が長い時間続かない犬でも参加しやすくなっています。
生後6ヶ月以上で、「待て」、「おすわり」や「伏せ」などの命令に従える犬であれば参加できます。
3) オビディエンスを取り入れることで犬との信頼関係が生まれる
一般的な「しつけ」とは少し異なり、飼い主が犬をコントロールするオビディエンスは、競技以外の日常生活でも役立ちます。
たとえば、リードなしで飼い主の横を歩くことが要求されるため、外でリードが外れてしまった際に、どこかへ走っていってしまうという危険を回避できることがあるのです。
他の犬の目の前で、おすわりをして待つようなテストもあり、これが日常生活の中でも、他の犬に興奮してケンカに発展するトラブルも防げることもあります。
犬をきちんとコントロールできれば、周囲の人や犬に迷惑をかけることが減るので、他の飼い主や犬が集まる場所に顔を出しやすくなります。
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