プードルといえば愛らしいトイプードルを思い浮かべる方もいれば、上記の画像のようなおしゃれにカットしたプードルの姿を思い浮かべる方もいらっしゃるのではないでしょうか? いわゆる「プードルカット」と呼ばれる写真のスタイルは、身体の被毛の一部を残して他の部分はバリカンで刈る、正式名称「コンチネンタルクリップ」というカットの方法です。 ぱっと見は奇抜な感じですね。 日本ではトイプードルは「テディベアカット」が多く、スタンダードプードルは飼っている人が少ないため、実際見かける機会はあまりないかもしれません。 そんな、一見奇抜なファッション性を重視したように見える「コンチネンタルクリップ」ですが、実は様々な意味や効果があるのです。
1. プードルは猟犬だった
実はプードルはもともと水猟犬でした。 猟犬といってもプードルが直接狩りをするわけではなく、ハンターが撃って川などに落ちた鳥などを咥えて持って帰ってくることが主な仕事です。
2. プードルの奇抜なカットの意味:水の冷たさで体温を下がるのを防ぐため
水猟犬として活躍していたプードルは寒い水の中を泳ぐこともあります。 なので、水の冷たさで体温が下がる対策として毛を残さなくてはなりません。また、毛を残しすぎても動きにくくなります。 よって、体温調節に大事な頭や心臓、そして関節部分を中心に被毛を残し、それ以外を刈ることで効率的な体温維持と動きやすさを両立できるようにしたのです。
3. ファッションとしても人気なプードルカット
水猟犬のためのカットとして考えられたプードルカットですが、その優雅な見た目から犬の高貴なファッションとしても認められるようになりました。 とくに16~19世紀頃のヨーロッパでは、プードルを飼うことは貴族のステータスとして認識され、優雅でゴージャスなイメージのある「コンチネンタルクリップ」のカットをされたプードルが街を散歩する姿が見られました。 いまでもその名残はあり、映画やアニメなどでも貴族に飼われるプードルはコンチネンタルクリップであることが多くあります。
プードルの奇抜なカットには意味があった
コンチネンタルクリップは、ゴージャスで優雅な見た目でファッション性を重視したカットという印象があります。 ですがもともとは、水猟犬であるプードルがよりスムーズな猟を行うために考えられた実用性を重視したカットでした。 もし、プードルを飼っていたらファッション性と実用性の2つを備えたコンチネンタルクリップのカットを試してみてはいかがでしょうか?