以前は、犬の保護施設といえば野良犬や捨て犬を一時的に収容するための施設であり、地域の生活安全を守るために存在していたイメージがありました。 しかし1990年代に入り、動物愛護の観点から保護された犬や猫の命と権利を守るべきというポジティブな考え方に変革し、動物愛護センターなどの保護施設の対応も「保護した犬や猫の新しい飼い主との出会いの場」となる等、保護動物と人をつなぐものに変わってきました。 このような変革に伴い、動物愛護ボランティア団体の活動も盛んになり、今では社会全体が保護された犬や猫の幸せを取り戻す重要性について理解を示す時代になっています。 今回は保護された犬たちを守る施設の役割と仕事について解説します。
1.変化した犬の保護施設の役割と仕事内容
ここからは、保護施設の役割、仕事内容を説明していきます。
1) どうして犬は保護施設に来たのか?
犬が保護施設にやってくる理由を考えてみると、まず飼い犬の飼育放棄が挙げられますが、その理由は飼い主の都合によるものがほとんどであり、愛犬に対する愛情不足が主たる原因と考えられます。
また、ここ数年の地震や洪水などの大災害によって、意図せずして残念ながら飼い主と離れ離れになるケースも増えているようです。
2) 犬や猫の保護施設はどのように変化したのか?
保護された犬や猫たちの殺処分ゼロを目標に掲げる施設が増え、地域全体で犬や猫も大切な命という動物愛護の精神が醸成され、広く浸透しています。
現在、動物の保護施設の役割は再び飼い犬や飼い猫として暮らしていくためのサポートであり、その役割を成し遂げるための仕事が新しい飼い主を発見することとその準備になってきています。
3) 犬たちが新たな幸せをつかむお手伝い
保護施設で暮らす犬たちは正常な生活状態とは言い難く、あくまでも一時的な措置であることを認識しておく必要があります。
そのため保護施設のお仕事のなかで、とても重要なことは「一日もはやく特定の飼い主のもとで暮らしていけるための出会いの場の提供」ではないでしょうか?
ここ数年、民間の動物愛護ポランティア団体の保護活動がクローズアップされており、保護された犬や猫は定期的に開催される譲渡会を通して、新しい家族のもとに行くというプロセスが世間一般に知られるようになっています。
もちろん、施設の仕事には、保護された犬等の健康管理とその衛生面の維持、そしていうまでもなくこれらの活動に掛かる資金の確保も重要な使命となっています。
これらに加えて、最近では犬や猫の性格を踏まえ、できるだけ人間との生活に順応できるようなトレーニングの重要性も日に日に増してきています。
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