愛犬におやつをあげた時、その場ですぐに食べずにどこかに持って行き、そのまま隠してしまうことはありませんか? 実は犬がご飯やおやつを隠す行動には、れっきとした理由があるのです。 場合によっては、愛犬との関係を見直さなければならないかもしれない、その理由について詳しく解説します。
1.犬がおやつや餌を隠す理由
犬がおやつ・餌を隠す理由は「野生時代の本能によるもの」「お腹が空いていないから」「飼い主さんをリーダーと思っていないから」の3つあげられます。
1) 野生時代の本能によるもの
人間と一緒に暮らすようになるずっと以前、野生の犬たちは群れで生活していました。犬に限らず、野生動物には食べ物を隠すという習性を持つものがいます。
その理由は、他の動物に取られないため、あるいは食料の減る冬に向けて蓄えるためです。ペットで飼われている犬にもこの野生時代の本能が残っており、おやつを隠すことがあります。特に、多頭飼いの場合によく見られる行動です。
2) お腹が空いていないから
犬におやつを与えるタイミングはとても大切です。お腹が空いていないときに食べ物をもらった犬は、「食べたいけれど、今はお腹いっぱいで食べられない。とりあえず隠しておいて後で食べよう」と。
そして、そのまま忘れてしまい、腐ったおやつを飼い主さんが発見するということを経験されたことがありませんか?
愛犬のお腹の空き具合を確かめてからおやつを与えるようにすると、意外とあっさりとおやつを隠さなくなることがあります。
3) 飼い主さんをリーダーと思っていないから
野生時代の犬は、他の犬に横取りされないように食べ物を隠していたと前述しましたが、これはあくまで自分と同等の相手に対して、という意味です。群れのリーダーには絶対服従が野生犬の掟ですから、自分の獲物を取られても文句は言いませんし、隠そうともしません。この掟を現代の飼い主さんと愛犬の関係に当てはめてみると、「愛犬がおやつを隠す=飼い主さんを自分と同じ立場と考えている」という方程式が成り立ちます。犬がおやつを隠す理由のなかで1番問題になるのがこのケースです。
飼い主さんをリーダーと認めていない犬は、他にも様々な問題行動を起こしがちです。
家庭での犬と飼い主の主従関係をはっきり分からせるためには、愛犬よりも飼い主さんが先に食事を摂る、もしくは飼い主さんが食事をしているところを愛犬に見せないなどの配慮をしてください。
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