「犬は散歩が大好き」 犬に対してそんなイメージをお持ちの方は多いのではないでしょうか? ところが、実際には散歩が大好きどころか、散歩に行きたがらずに飼い主さんを困らせてしまうワンちゃんは珍しくありません。 なぜ犬が散歩を怖がったり嫌がったりするのか、その理由について考えてみたいと思います。
犬が散歩を怖がる・嫌がるのには理由が8つある
犬が散歩を怖がってしまうのには以下の8つの理由が考えられます。
- 他の犬とのコミュニケ―ションのとり方が分からない
- 大きな音が怖い
- トラウマが忘れられない
- リードが合っていない、服が嫌
- いつもと違う人がお散歩する
- 苦手な天候の時
- 甘えすぎている
- 体調が悪い
1)他の犬とのコミュニケ―ションのとり方が分からない
ペットショップで販売されている子犬たちのなかには、“可愛い盛りの子犬のほうが売れ行きが良い”というショップ側の都合で、生後40日未満で親から離されるケースがあります。
親や兄弟とともに過ごし社会性を身に着ける機会を奪われた子犬は、散歩中によその飼い犬に出会っても、どう接したらよいのか分かりません。
何もされていないのに飼い主さんの後ろに隠れたり、怖さのあまり吠えかかったりします。
人間で言えば「対人恐怖症」のような状態で、散歩を楽しむどころではないのです。
2)大きな音が怖い
散歩中にすぐそばを車が走ったり、工事現場の近くを通りかかったりしたときに、それまで問題なく歩いていた愛犬が急に立ち止まって動かなくなった経験はありませんか?大きな音を怖がる犬は多いです。
散歩慣れしていないワンちゃんは、なるべく交通量の少ない道を選んで歩かせましょう。
3)トラウマが忘れられない
散歩中に自分より大きな犬に突然吠えかかられるなどのトラウマ体験をしてしまうと、犬は散歩を怖がるようになります。
散歩で得られる楽しみよりも、「また、大きな犬に出会ったらどうしよう」という不安感のほうが勝ってしまうためです。
愛犬がトラウマを忘れられるように、散歩におやつを持っていき上手に歩けたら与えるなど、飼い主さんが工夫してあげてください。
4)リードが合っていない、服が嫌
チワワやポメラニアン、ティーカッププードルなどの超小型犬にありがちなのが、リードのサイズが合っておらず、引っ張ったときに首を絞め付け過ぎる問題です。
散歩中に何度も不快な思いをすれば、犬は「散歩に行く=嫌なことが起こる」という学習をしてしまいます。
また、慣れない服などを着せられると違和感を感じて散歩に行きたがらなくなってしまう事がありますので注意しましょう。
超小型犬には胴体部分に装着する犬用ハーネスがおススメです。
首が締まらないうえに安定感がありますので、ワンちゃんが痛い思いをせずにすみますよ。
5)いつもと違う人がお散歩する
いつも決まった家族がお散歩に連れて行っているワンちゃんの場合、たまに違う家族が散歩に連れて行こうとすると「どこに連れていくの…?」とワンちゃんは警戒をしてしまうことがあります。
その場合は無理せずに近場だけにする、トイレだけ済ませたら帰るなど、なるべくトラウマにならないように気をつけましょう。
もちろん、いつもと同じ家族がお散歩に連れて行けばこの問題は解消しますが、今後の事も考えて、家族の誰と散歩に行っても大丈夫なように交代で行くようにすると良いでしょう。
また、いつもと散歩コースが違うと怖い…と思うワンちゃんもいますので、いつも連れて行く家族に散歩コースの確認をしておくと安心してお散歩してくれるでしょう。
6)苦手な天候の時
人間と同じように、犬にも暑い、寒いなど苦手な天候や気温があります。
ワンちゃんの苦手な天候や気温などをしっかりと理解・把握し、ワンちゃんが散歩をしたくなる時間帯、天候や気温に散歩をするようにしましょう。
朝が苦手なわんちゃんは、夜にお散歩すると喜んで行くようになると思います。
7)甘えすぎている
外に出て歩くのが苦手なわんちゃんは、飼い主さんに甘えすぎているかもしれません。
散歩中に歩き疲れて座り込んでしまった愛犬を見て、飼い主さんが抱っこすると、犬は賢いので歩かなくても良いと思ってしまいます。
このようになると、散歩に行く前から、甘えすぎてお家の中から動かなくなることがある様です。
8)体調が悪い
病気や怪我による体調不良によって、散歩に行けなくなっているかもしれません。 いつもよりぐったりとしていたり、特定の足に体重をかけない等、辛そうだなと思えるような行動や表情をしているときは、散歩を中止してかかりつけの獣医師に診てもらいましょう。
犬が散歩を怖がる理由を知って対処しよう
犬が散歩を怖がる理由や対処法についてご紹介しました。 散歩は犬のストレス発散や運動不足解消に効果があり、社会性を身に着けさせる訓練の場にもなります。 ワンちゃんの性格や得意・不得意を理解し、時間をかけながら少しずつ愛犬の散歩嫌いを直してあげましょう。