病気を治す助けになると、実際の医療現場で活躍しているペットセラピー犬がいます。 実は私が犬を飼い始めたきっかけは、ペットセラピー犬のサポートが必要となったからです。 ペットセラピー犬として飼い始めたダックスフンド、私以外にも、ペットセラピーが治癒の助けとなった方は多くいらっしゃいます。 そこで、今注目されているペットセラピー犬と人間との関わりやどんな効果が期待できるのかを解説します。
1.ペットセラピー犬とは
ペットセラピー犬とは、「セラピードッグ」と言われています。 高齢者、障害を持つ方や癌や心の治療を必要とする人の、身体と精神の機能回復を補助する役割を担って活動している犬をセラピードッグと呼びます。 病気で長期入院している幼児やなかなか治らない病気の方に対してその人の自然治癒力を高めることができると言われています。 患者のメンタル面から病気と向き合うことで、より治療の効果を高めたり、そばに寄添ってあげることで「失っていた記憶を蘇らせた」「絶対に動かないと言われていた手足が動くようになった」というような実例もあります。 セラピー犬になるには多くの訓練が必要でそのための素質を要する犬しかなれませんが、最近では家庭で一緒にいる犬が、セラピードッグの役割を果たすともいわれています。 ただし、セラピードッグは療養中の方の自然治癒力を高めることが出来ると期待されていますが、病気を完治させる力があるかどうかはまだ解明されていません。 未だ未知数のセラピードッグですが、実は私もセラピードッグのサポートで、摂食障害を乗り越えた一人です。 セラピードッグに助けられた者として、人間の病気とセラピードッグのストレス緩和の関係について私の経験をお話しします。
2.犬に触れあうことでペットセラピーの効果がある
セラピードッグに触れる、家庭で飼っている犬を触れることで、人間が感じるストレス指数が低くなるとされています。 実は病気を治すうえでストレスは大敵! ストレスを緩和することで自然治癒力が高まり、薬などでなかなか治らなかった病気が、だんだんと治っていくことが報告されています。 実は私は外食での食中毒が原因で、食べることが怖くなってしまった経験がありました。 1か月に10キロ体重が落ち、「この先どうなるんだろう…」という不安から、自然に涙が出てくるようになってしまいました。 そんな状況の中で、知人の勧めで犬を迎えて生活をしたところ、ストレスが軽減し、ご飯を食べることができるようになり、仕事にも復帰できるようになったのです。
寝たきりの人の力にもなる
患者のそばにいるだけがセラピードッグの役割かと思う人もいますが、実は寝たきりになってしまった人のお世話や、ベッドから起き上がるサポートをしてくれる役目も果たします。
ベッドの傍で横になっていてくれることで、患者は心が休まり、自然治癒力が高まるとも言われています。
患者がベッドから起き上がるためのサポートができるので、一人ではベッドから起き上がれなかった人がセラピードッグの力を借りて起き上がることができるようになることも期待されています。
最後にセラピードッグが実際の医療の現場でどのように活躍しているのかをお伝えします。
3.ペットセラピー犬が医療チームの一員として稼働している病院もある
セラピードッグは病院で医療チームの一員として稼働している病院もあり、実際に乳幼児の病気が快方に向かうなどの効果が報告されています。 薬では治らなかったものが、どのような根拠で治るのかまでは未知数ですが、セラピードッグが治療の一助となっていることは確かであると言われています。 また、病気を治すためであればあらゆるところに足を運ぶセラピードッグですが、今後活躍の場は病院や心身に傷を負った人、被災地など、多種多様になっています。医療の現場ではかけがえのない存在になっていくことでしょう。
4.ペットセラピー犬と人間は不思議な関係
人間とセラピードッグの関わり…。 こうしてみてみると、不思議な関係ではないですか? いつも癒しを与えてくれる犬が、さらに私たちの医療の中で当たり前に活躍するのも時間の問題だという予感がします。