• 躾とトレーニング
  • 2021/10/14

犬に触ろうとすると嫌がる!体を触られることに慣れてもらうトレーニング方法

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犬を飼う上でブラッシングなどの日々のケアは欠かせません。 「ケアをしてあげたいけど、愛犬が体をさわらせてくれない!」という悩みを持っている方は少なくありません。 そんな悩みを解決するために、今回は「犬が体に触られることに慣れてもらうトレーニング」をドッグトレーナーによる解説動画付きで説明していきます。 目標:犬の体を触ろうとしたときに犬が暴れたり、嫌がったり、嚙みつこうとしないようにする

ドッグトレーナー鈴木さんによる「体を触られることに慣れてもらうためのトレーニング方法」解説動画

ドッグトレーナーの鈴木さんによる「体を触られることに慣れてもらうためのトレーニング方法」解説動画です! ぜひ参考にしてみてください。

ステップ1:手からご褒美(フード・おやつ)をあげる

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ステップ1では、犬に人の手が怖くないものと認識してもらいます。 人の手に嫌な印象を持っている犬は少なくありません。 犬が人の手を怖がる状態を「ハンドシャイ」ともいいます。 この状態では人の手が近づいてくると怖くて逃げたり、まばたきの回数が多くなったりします。

~練習方法~

①手のひらにフード・おやつをのせます。

②「いい子!」「Good!」などのほめ言葉をかけてから、大好きなフード・おやつを手のひらからあげましょう。

【目標回数:1日10回】


~手にのせたものを食べてくれない場合~

犬が手に対する苦手意識を持っているとおやつを食べてくれないことがあります。

そんなときは、床に転がしてあげると食べてくれることが多いです。試してみましょう。

ステップ2:食べ物を与えながら体を触る

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ステップ2では実際に犬の体を触っていきます。 いきなり触ろうとしても嫌がってしまうので、食べ物で注意を引かせている間に触っていきます。 このステップでの目標は、食べ物に夢中な時は体に触られていてもまったく気にしない状態にすることです。

~練習方法~

①コングなどの知育玩具で、食べるのに頭を使うもので気をそらします。

②犬が食べ物に夢中になっている間に、体をゆっくり触ります。

 はじめは、肩や背中、胴体、首回り、頭など犬が触られて気にしないところから練習しましょう。


~体を触ろうとしたら犬が嫌がってしまう場合~

犬が嫌がっている素振りをみせたら、触っている手の動きを止めましょう。嫌がっているのにそのまま続けてしまうと、触られることがさらに嫌いになってしまうからです。

また、この時に「犬の体から手を放す」ことはしないでください。なぜなら嫌がってすぐに手を離すと「嫌がったからやめてくれる」と学習してしまうからです。

嫌がる素振りを見せたら、すぐには体から手を離さないで一度動きを止めて、犬が落ち着いたら練習を再開します。そして、嫌がる素振りを見せないようになったら練習を終わりにしましょう。

ステップ3:犬の首輪を持つ

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体を触らせてくれるようになっても、動いていたら日々のケアはできません。 ここからは、犬が行動制限されても嫌がらないようにするトレーニングを説明していきます。 ステップ3では、人間が首輪をもって犬の行動に制限をかけます。

~練習方法~

①犬の首回りを触って、触らせてくれたらご褒美をあげ、ほめてあげましょう。

嫌がらずにやらせてくれるようになったら②に進みましょう。


②首輪をもってご褒美をあげ、ほめてあげましょう。

この時、首輪を上から持ってしまうと犬が威圧感を感じて嫌がってしまうことがあるので、下もしくは横からつかむようにしましょう。


③首輪を掴んでからほめるまでの時間を1秒2秒3秒・・・とだんだん長くしましょう。

首輪を掴んでからほめるまでの時間を長くすることで、首輪を長時間持たれることに慣れてくれます。


~犬が嫌がって後ろに下がっていってしまう場合~

首輪を掴む練習をしている時に犬が後ろに下がってしまうときは、できている段階まで戻りましょう(③ができていなければ②、②ができていなければ①)。

無理にできない練習を続けていると、その練習からの逃げ癖がついてしまいます。

愛犬の様子を見ながら、焦らずゆっくりと練習してください。

ステップ4:リードを使って犬の動きを止める

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犬が暴れて動き回っていては、日常のケアはできません。 だからといって、動きを止めるためにいきなりガッと止めて強引にケアをすると、もっとケアを嫌がるようになってしまいます。 ステップ4ではリードを軽く踏んで、自由に動けなくなることに慣れてもらいましょう。

~練習方法~

少しの拘束に慣れてもらうために、リードを着けて短めに踏みます。


これだけでも人が犬へ行動の制限をかけることに、犬が慣れてくれます。

踏む位置の目安は犬の頭が下がらない程度です。

きつく踏み過ぎるとケガやストレスの原因になることもあるので、注意しましょう。

犬がリードで動きが制限されることを受け入れ、動きを止められるようにトレーニングしましょう。

理想は、リードで動きが制限されると犬が自分から伏せて休むようになって、落ち着いてくれるようになることです。


~練習のコツ~

このステップの時に、犬が動き回って止まらないことがよくあります。

動き回っているときにトレーニングを止めてしまうと「動き回るとリードの制限がなくなる」と間違って学んでしまい、よくありません。

ですから、このトレーニングは散歩や運動した直後で犬が少し疲れているタイミングで行うことをおすすめします。

トレーニングでおさえておきたいポイント

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犬には気分によって、「今は触られたい」「今は触られたくない」というタイミングがあります。 でも、病院の診察や日々のケア等の際には、犬が「触られたくない」と思っている時でも、嫌がらずに触らせてくれることが求められます。 理想は、「どんなときでも」「いつでも」「どんな状況」でも自由に触ることができることです。 練習は「犬が触られたい!」と思っているタイミングではなく、人が決めたタイミングにするとよいでしょう。自由なタイミングで犬に触って落ち着かせることができるようになれば、いろいろな場面で役立ちますよ。

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鈴木拓真

麻布大学獣医学部動物応用科学科卒業。 スタディ・ドッグ・スクール所属のドッグトレーナー。 毎週末行なうレッスンには多くの飼い主と犬たちが集まる。 預かりや訪問など様々なしつけ/指導を行なう中、動物系専門学校の講師も務める。

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