• お世話と身だしなみ
  • 2021/10/04

犬の爪切りのやり方は?使う道具や嫌がる時の対処法も紹介

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犬の爪切りは、予期せぬケガを防ぐために必要な日常ケアです。 犬の爪の構造や、爪切りに必要な道具、爪切りのやり方などについての知識を深め、愛犬をケガから守りましょう。 今回は、犬の爪切りに関して詳しく説明していきます。

1.犬の爪の本数や構造は?

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まずは、犬の爪について本数や構造を知っておきましょう。 犬の爪の基本を知ることで、爪切りの際のイメージがつかみやすくなります。

1)犬の爪の本数と狼爪

犬の爪の本数は、前肢に5本、後肢に4本が一般的です。

もともとは前肢後肢ともに5本でしたが、後肢のうち1本は退化して4本になりました。

前肢の爪のうちの1本は狼爪(ろうそう)と呼ばれています。

狼爪は真っ直ぐ立ったときに地面に接していない指の爪で、人間でいうところの親指にあたる部分です。狼爪は生まれてすぐにブリーダーに切除されていることもあります。

愛犬には狼爪があるのか把握しておきましょう。


2) 犬の爪の血管と神経

犬の爪の根元には、血管と神経があります。

爪が白色(透明)であれば、血管がピンク色に透けて見えるので血管と神経の位置がわかりやすいです。

逆に、爪が黒色の場合は血管が見えず、血管と神経の位置が特定しづらくなります。

爪切りの時に血管と神経まで切ってしまうと、爪切りが嫌いになってやらせてくれなくなってしまうことがあります。爪切りに臨む前に、愛犬の血管と神経の位置を知っておきましょう。


2.犬の爪切りは必要?

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犬の予期せぬケガやトラブルを防ぐために定期的な爪切りが必要です。 散歩などの運動をすると爪が削れるため、爪切りの必要はないように思えます。 しかし、運動だけだと削りが不十分となり、爪の形が不均等になることが多いです。

1)犬の爪の伸びすぎはトラブルの元

犬の爪は人間と同様に、切らなければ伸び続けます。

爪が伸びた状態は、何かの拍子に引っ掛けて周囲を傷つけます。

また、爪自体も折れてしまうなど、犬自身が傷つくリスクも高まり危険です。

特に、地面に触れない狼爪はほぼ削れることはなく、「気づいたら爪が巻きすぎて肉球に刺さっていた!」ということもあります。

危険を避けるためにも、犬の爪は定期的に切る必要があります。


2)犬は爪とぎするの?

猫とは異なり、犬には爪とぎをする習慣がありません。

爪とぎで爪の状態を維持することもないので、犬に爪とぎは不要といえます。犬は散歩によって自然と爪が削れますが、削り方が均一にはならないです。

したがって、飼い主さんが愛犬の爪の状態を確認して適切なタイミングで切る必要があります。


3.犬の爪の適切な長さは?

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犬種によって爪や神経、血管の長さが異なるため、一概に適切な長さを決めることはできません。 以下に、家庭でも確認できる適切な爪の長さの目安についてご紹介します。 もし、御自身で確認することが不安な方は、動物病院やペットショップに相談してみるとよいでしょう。

1)爪の先が床につかない

一般的に犬の爪は、四肢で立ったときに爪の先が床につかない長さが理想的とされています。

室内飼育の場合、フローリングを歩くときに「カチカチカチ」とフローリングと爪が当たる音が鳴るようであれば、爪が伸びすぎている一つのサインです。


2)適切な長さは爪の色でも判断できる

犬の爪の適切な長さは、爪の色から判断することもできます。

爪の色が白い場合は、血管の通っていない部分を2mmほど残した長さが適切な長さです。

爪の色が黒い場合は、爪を切った際の断面の中心が半透明になった状態を目安にするとよいでしょう。


4.犬の爪切りの頻度や始める時期は?

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犬種や飼育環境によって、爪切りの頻度や始める時期には差があります。 愛犬の様子を見て、定期的にお手入れをするようにしましょう。 一般的な頻度や始める時期は、以下を参考にしてください。

1)犬の爪切りの頻度

個体差はありますが、犬の爪切りは2~3週間に1度を目安に行いましょう。

成犬であれば月に1回、子犬であれば月に2回、最低限爪切りをする必要があります。


2)犬の爪切りを始める時期

犬の爪切りは、生後1ヶ月頃を目途に始めることが望ましいです。

犬は生後1ヶ月頃から爪が鋭くなり始めるので、子犬の頃からこまめに爪の様子をチェックするようにしましょう。

多くの方は生後1ヶ月以上の犬を迎えると思いますので、基本的には愛犬が環境に慣れた頃から始めると良いでしょう。


5.犬の爪切りに必要な道具は?

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犬の爪切りに必要な道具は、おもに以下の3点です。

1)犬用爪切り

犬の爪を切る際には、犬用の爪切りを使用します。

ニッパータイプやギロチンタイプ、ハサミタイプなど種類が豊富なため、使いやすいタイプを選ぶようにしましょう。

たまに人間用の爪切りで切っているという方がいますが、人間とは爪の構造が異なるので人間用の爪切りはおすすめできません。


2)犬の爪用のやすり

犬の爪用のやすりは、切った後の爪の角を滑らかにするために使用します。

切りっぱなしの爪は角が尖っていて、愛犬が足で自分の体を掻いたときに体を傷つけてしまう原因になるため、やすりを使用して仕上げることが望ましいです。


3)止血剤

万が一、爪切りの時に血管まで切って出血してしまったときに、速やかに止血できるように止血剤を用意しておくと安心です。

止血剤はペットショップやトリミングショップ、オンラインショップで購入できます。


6.犬の爪切りの方法は?

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安全に爪切りを行うためには、愛犬の体を安定させることが大切です。一人で爪を切るのが難しい場合は、二人で行うとよいでしょう。

1)爪切りのときは愛犬の体を固定する

犬の爪を切るときの姿勢は、四肢で立った状態にして、胴体を飼い主さんの脇に引きつけるのが基本的です。

前肢の爪切りは嫌がられる傾向にあるので、後肢から切るとよいでしょう。

犬の爪を切るのが初めてという場合は、爪を切る係と愛犬の体を抱える係の二人でやると安全です。


2)爪切りの手順

犬の爪切りは、

  1. 肉球を押して爪を出す
  2. 爪を切る
  3. やすりを使って仕上げ

の3ステップで行います。

まずは爪を切りやすくするために肉球を押して爪を出すようにしましょう。

次に犬用の爪切りで、血管や神経を傷つけないように爪を切ります。

最後にやすりをかけて仕上げます。


3)爪が白い場合

愛犬の爪が白い場合には、血管や神経が通っているピンク色の部分を避けて、白い部分を切りましょう。

ギリギリまで切ると危ないので、少し余裕をもった長さ(血管・神経から2mm程度)にしておくと安心です。


4)爪が黒い場合

愛犬の爪が黒い場合、血管の位置が分かりづらいです。

一気に切らずに先端のほうから少しずつ切りましょう。1~2mmずつ切ることがポイントです。

切り口が乾燥している場合は、もう少し切ることができるという目安になります。

7.犬が爪切りを嫌がる時は?

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恐怖心や不安感から、爪切りを嫌がる犬は少なくありません。 犬の爪切りに焦りは禁物です。 徐々に慣れてもらい、爪切りへの嫌悪感を和らげられるように工夫しましょう。

1) 爪切りの道具に慣れてもらう

爪を切る行為に恐怖心を抱いてしまうと、犬は道具を目にしただけでも逃げるようになってしまいます。

爪切りは怖くないと愛犬に思ってもらうために、まずは爪切りの道具に慣れてもらうことを目標にしましょう。

慣れてもらうためには、おやつを活用するのが効果的です。爪切りを手にした状態でおやつを与えることを繰り返し、慣れてきたら少しずつ爪切りを足や指に近づけてみましょう。


2) 無理に爪切りを進めない

健康のためとはいえ、犬に爪切りを無理強いしてはいけません。

愛犬がどうしても爪切りを嫌がる場合には、無理に行わないようにしましょう。数日間に分けて少しずつ爪切りを進めることをおすすめします。


3)爪切りのあとに褒める

愛犬が爪切りを頑張ったあとには、たくさん褒めてあげましょう。

ご褒美としておやつを与えることも爪切りへの苦手意識克服につながります。

嫌がる前に爪切りを済ませるなど、愛犬の性格に合わせるようにしましょう。


まとめ

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爪切りは犬を飼う上で避けては通れない道です。 何度か経験をしていないとうまくできないことが多いです。 どうしてもご家庭でできない場合は、無理をせずにトリミングサロンや動物病院などのプロにやってもらいましょう。ヒトも犬もお互いにストレスが一番少ない方法を選択できると良いですね!

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yo-to

日々、動物と人との生活をより豊かにするための情報収集をしている。 認定動物看護師・DGS(ドッグ・グルーミング・スペシャリスト)・CGS(キャット・グルーミング・スペシャリスト)の資格をもつ。

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