犬の去勢手術といえば、望まない妊娠を防ぐことを目的に行う不妊手術を想像しますが、実はそれだけが手術をするメリットではありません。 犬の問題行動や病気を防ぐ効果もあるのです。 また、手術はどの年齢でも受けることができますが、メリットを最大限にしてリスクを最小限にするには、子犬のうちに手術を受けることが良いと言われています。 そのメリット・デメリットや理由について説明していきましょう。
1.子犬の去勢手術について
子犬のうちに去勢をすることでのメリットデメリット、リスク、いつから手術を受けられるのかを説明していきます。
1) 去勢することのメリットとデメリット
子犬のうちに去勢をするメリットとしては、主に発情期のメスに対する攻撃性が抑えられたり、ストレスを軽減できたりすることや、マーキングが減少するなどの効果があることです。
また、生殖器関連の病気を予防することができます。
デメリットは太りやすくなることや、ホルモンバランスの乱れによる脱毛などがありますが、いずれも運動・食事・有効な治療によって改善することが可能です。
2) リスク
去勢手術は比較的簡単な手術ですが、全身麻酔を使います。
麻酔に対する不安を抱く飼い主さんは多いのですが、手術前の検査でチェックをしますし、設備の整った病院であればそれほどの心配をする必要はないといえるでしょう。
3) 去勢手術はいつから受けられる?
生後6ヶ月頃~8ヶ月頃がいいとされています。
性的成熟期を迎える時期までに施術すれば、ストレスを避けることができ、問題行動を防止できるといわれています。
2.子犬のうちに去勢手術したほうがいい理由
その理由は若い子犬のときほど手術後の回復が早いこと、老犬になると麻酔や手術の負担によるリスクが大きくなること等です。 生後8ヶ月頃になると脚を上げておしっこをするマーキングという行動が見られるようになりますので、それより前に去勢することで、脚を上げておしっこする習慣を身につけさせないということも期待できます。 病気や問題行動を防ぎ、ストレスを軽減できるメリットのある去勢手術を子犬のうちに済ませておくことを勧めるのには、以上のような理由があるのです。