近年ペット業界では、人間同様に犬のメタボや生活習慣病が問題視されており、健康診断の重要性が増しています。 「まだ小さいから大丈夫」と安心していませんか? 犬の健康診断は、がんや内臓系の疾患など重大な病気を見つけること以外にも、普段の健康状態を知り肥満を防ぐために欠かせません。 健康診断を始めるタイミングと頻度を知り、病気のサインを見逃さないように気をつけたいものです。
1.犬の健康診断は何歳から必要?
いつから愛犬の健康診断を受け始めるべきなのでしょうか?
1) 何歳でも、飼い始めたときに
何歳の犬であっても、飼い始めて少しずつ慣れてきたころに、まずは一度、健康診断を受けさせましょう。
基本的な身体検査と、獣医師による聴診、尿検査や検便など、簡単なもので大丈夫です。
子犬ならなおさら、環境の変化はストレスが大きく、体調を崩しやすくなります。
また、生まれたばかりの犬には見た目では気づきにくい重大な疾患が隠れていることもあります。
接種が必要なワクチン、避妊・去勢手術の情報、太りにくいご飯の種類や日々のケアで気をつけることなど、飼い主さんにとっても有益な情報を得る機会になるでしょう。
2) 定期健診は5歳頃から
定期的な健康診断を始めるタイミングは、おおよそ5歳が目安です。
人間の年齢に当てはめると、30代から40代くらいの年齢だからです。
メタボや生活習慣病が心配になってくる時期ですね。
検診項目に超音波・レントゲンなどの画像検査および血液検査を追加しましょう。
成犬は人間の4倍から5倍のスピードで歳を取るといわれています。
10歳で50代から60代くらい、12歳は70代以上の老犬と考えてください。
検査項目も年齢によって徐々に増やしていく必要があるでしょう。
頻度は半年に1度が理想的です。
1年に1度では人間の年月に換算すると4年ぶりの検診ということになり、生活習慣病の兆候や、がんなどの病気の発症に気づくことが遅くなる可能性があります。
3) 小さな変化に気づいたとき
定期的な健康診断の時期でなくても、小さな異変に気づいたら早めに検診に行くことをおすすめします。
例えば、毛がパサついて抜け毛が増えた、目が白く濁っている、急に太ってきたまたは痩せてきた、など見た目の変化がある時は検査のタイミングです。
息づかいが荒くなった、警戒心が増して攻撃的になった、おもらしが多い、など見た目以外の変化がある時はメタボの兆候かもしれません。
早期健診、早期発見そして早期対処が愛犬の健康に必要ですので、小さな変化に気づいたら、迷わず検診に行きましょう。