• お仕事のわんこ
  • 2020/09/20

補助犬の法的認知に貢献したラブラドールレトリーバー「シンシア」

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目や耳、手足などが不自由な方が補助犬(盲導犬・聴導犬・介助犬)を連れてお店やレストランなどに入れるよう、2003年に施行された「身体障害者補助犬法」。 法律ができる前は様々な場面で断られることが多かった補助犬ですが、この法律のおかげで今では補助犬が飲食店にいるということも当たり前の光景になってきました。 この「身体障害者補助犬法」が制定されるまでには、「シンシア」という1匹の介助犬による長い道のりがあったのです。

1. シンシアと飼い主の地道な努力

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1994年、生まれて間もないシンシアは、事故で身体を自由に動かせなくなった木村佳友さんに迎え入れられました。 シンシアは、1歳ごろから東京都八王子の介助犬訓練所に預けられ、介助犬になるために4ヶ月の訓練を受けました。 そして「合図でものをくわえる」「指定したものを持ってくる」などの基本的な動作を身につけ、1996年に訓練所から介助犬として認定を受けました。 当時は国や自治体からの認定は存在しておらず、公的なものではありませんでしたが、シンシアは介助犬として木村さんを支え、彼の行動範囲を広げました。 しかし当時は、補助犬の認知度がまだとても低く、周囲の人々はシンシアをペットとしか見ていませんでした。 そのため、スーパーや公共施設などでも、同伴を断られてばかりでした。 しかし、木村さんはそれでも介助犬の認知度を上げるためにも、シンシアをつれて外出を続けていました。

2. 活動が認められ、「身体障害者補助犬法」が制定

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そんな木村さんとシンシアは全国で介助犬に関する講演を行なうなど地道な努力を続け、2000年には介護保険のCMにも出演しました。 その後、補助犬は「身障者のパートナー」である事が社会的に認知され、民間施設や公的機関へ体の不自由な方が補助犬を同伴することを認めた「身体障害者補助犬法」が制定されたのです。 その後シンシアは厚生労働省指定の法人による介助犬の認定試験を受け、2003年に晴れて「公的な介助犬」となりました。 その2年後、シンシアは引退し、2006年に天国へ旅立つまで、木村さんの家族としてそばに居たそうです。

まとめ

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身体障害者補助犬法の制定に貢献したシンシア。 社会に補助犬が認められるまでにはたくさんの時間と努力がありました。 現在では駅の構内や飲食店でも補助犬を見かけることのあります。 これが実現したのは介助犬として頑張ったシンシアと補助犬を認められるために活動した木村さんの地道な努力があったからなのですね。

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マーシャル

都内で働く国際結婚ママライター。 子育て&白柴オーナー共に3年目です。 場所にとらわれない生き方を目指して奮闘中。

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