• きもち・しぐさ
  • 2025/01/06

犬が手を舐めるのはなぜ?飼い主の手・自分の手(前足)を舐める理由を知ろう!

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犬が飼い主の手を舐めたり、自分自身の前足を舐める行動には、それぞれ異なる理由が隠されています。 今回は、犬が手を舐める理由を行動学や心理の観点から詳しく解説。 愛犬の気持ちをもっと理解し、より深い絆を築くためのヒントを知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

犬が「飼い主の手」を舐める5つの理由

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愛犬が飼い主さんの手を舐める姿は、とても可愛らしいですよね。 実は、犬にとって飼い主の手を舐めるという行動は感情表現の一つです。 ①飼い主に対するおねだり ②飼い主への愛情表現 ③飼い主の匂いや味が気になる ④安心している ⑤ストレスや不安を感じている 愛犬の気持ちを理解するためにも、叱るのではなく「どうしたの?」と優しく接することでうまくコミュニケーションをとれるようになるでしょう。

①飼い主に対するおねだり

愛犬が飼い主の手を舐めるのは、要求を訴えているケースが多いでしょう。


【おねだりの例】

  • 遊んでほしい
  • 撫でてほしい
  • かまってほしい
  • ご飯が食べたい
  • 散歩に行きたい

とくに飼い主さんが忙しい時に舐めてくる場合は、わんちゃんのおねだりサインです。
手を舐めたあとの愛犬の様子を注意深く観察すると、何を訴えているのかわかることがあります。


②飼い主への愛情表現

愛犬が飼い主さんの手や顔を舐める理由として、愛情表現があります。


特に顔や口の周りを舐めるのは、親愛の気持ちの表れです。
子犬や甘えん坊なわんちゃんほど、この行動が見られます。


飼い主さんが撫でてくれたりおやつをくれたりする「手」を舐めることで、わんちゃんは「好き」という気持ちを表現しているのかもしれません。


③飼い主の匂いや味が気になる

犬は嗅覚だけでなく舌を使って環境を探索する習性があるため、気になる匂いがすれば舐めて確かめることがあります。


ごはんの直後やハンドクリームを塗った後などは、飼い主さんの手の匂いが気になって舐める可能性が高いです。


子犬の場合は、周囲のものを舐めて学習する探知行動の一環ということもあるでしょう。


④安心している

リラックスしているとき、犬は舐める動作をすることがあります。


飼い主さんのそばでくつろいでいるシチュエーションで手を舐めてきた場合、安心しているサインといえるでしょう。


⑤ストレスや不安を感じている

わんちゃんがストレスを感じるようなシチュエーションで手を舐めてきたら、「やめてほしい」と訴えている可能性があります。


舐める頻度やタイミングに注目することで、ストレスの原因を特定する手がかりとなるでしょう。


また、トリミングやシャンプーの後に、不安や緊張を和らげるために手を舐めることがあります。
この場合、飼い主が落ち着いた態度で接することが重要です。

犬が人の手を舐めるときの注意点

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犬が人の手を舐めるのは自然な行動であり、基本的には受け入れてあげれば問題ありません。 ただし、安全や衛生面のリスクから、以下のような注意点もあります。 ● 傷がある場合は舐めさせない ● ハンドクリームなどを洗い流す ● 舐められた後には必ず手を洗う ● むやみに人の手を舐めさせない

傷がある場合は舐めさせない

犬の口内には多くの細菌が含まれているため、人の手を舐めたときに傷口に触れると炎症や化膿を引き起こす恐れがあります。


また、犬自身にも傷口から病原菌が感染するリスクがあるため注意が必要です。
傷がある場合は、絆創膏や包帯で覆うなどして、犬が手を舐めないようにする工夫をしましょう。


ハンドクリームなどを洗い流す

ハンドクリームや日焼け止めには、犬にとって有害な成分が含まれていることがあります。


犬が舐めてしまうと体調不良を引き起こす可能性があるため、犬と触れ合う前に洗い流すか、ハンドクリームなどを塗った後は犬に手を舐めさせないようにしましょう。


とくに香りの強いクリームや薬用成分が含まれている製品には注意が必要です。
愛犬が手をよく舐める場合は、普段から安全性の高い製品を選ぶといいでしょう。


舐められた後には必ず手を洗う

犬はいろいろな場所を舐めるので、犬が舐めた手には細菌が付着してしまいます。
衛生面でのリスクを考えると、舐められた後に手を洗うことが重要です。


とくに、免疫力が低下している子供や高齢者がいる家庭では、感染症の予防としてこの習慣を徹底しましょう。
また、外出先で舐められた場合に備えて、消毒用のウェットティッシュなどを携帯しておくと便利です。


むやみに人の手を舐めさせない

この行動が癖になると、他人に対しても同じように舐めることがあり、相手に不快感を与えてしまうかもしれません。


犬が手を舐めようとしたときには、適度に距離を取ったり、代わりにおもちゃを与えるなどの対策を講じるといいでしょう。


犬が「自分の手(前足)」を舐める7つの理由

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犬が自分の手(前足)を舐める行動にもさまざまな理由が存在します。 ①お手入れ(グルーミング) ②落ち着いている表れ ③暇つぶしや癖 ④ストレスを感じている ⑤飼い主にかまって欲しい ⑥手(前足)に違和感を感じている ⑦吐き気などを感じている その背景を知り、適切に対応することが大切です。

①お手入れ(グルーミング)

犬が自分の手を舐めるのは、清潔を保つための自然な行動です。
泥や汚れを舐め取ることで体を清潔に保とうとしています。


この行動は、特に外出後や散歩の後に見られることが多く、犬にとっては日常的なグルーミングの一環です。


②落ち着いている表れ

リラックスした状態のとき、犬は手を舐めることがあります。
これは、安心感や快適さを感じているときに見られる正常な行動です。


例えば、静かな場所で横になっているときや、飼い主のそばで穏やかな時間を過ごしているときに手を舐めている場合は、落ち着いている表れだと考えていいでしょう。


③暇つぶしや癖

とくにすることがなく退屈しているとき、暇つぶしに手を舐めることがあります。
また、わんちゃんの癖になっていて無意識に舐めている場合もあるでしょう。


暇つぶしの場合、適度な運動や遊びを取り入れることで改善されることもあります。
おもちゃを見せて反応があれば一緒に遊んであげましょう。


④ストレスを感じている

犬が手を舐める行動は、ストレスを感じているサインである場合もあります。


例えば引っ越しなど、環境の変化によりストレスを感じることがあります。
このような場合、犬は手を舐める行動を繰り返すことで自己安定を図ることがあるのです。


飼い主は愛犬の生活環境を見直し、リラックスできる空間をつくってあげたり、適度な運動や遊びを取り入れたり、ストレスを軽減してあげるといいでしょう。


⑤飼い主にかまって欲しい

手を舐めることで飼い主が反応してくれると学習したわんちゃんは、かまって欲しいときにこの行動を取ることがあります。


飼い主さんが忙しそうにしているときに近くで手を舐め始めたら、かまってほしいサインかもしれません。


⑥手(前足)に違和感を感じている

犬が自分の手を執拗に舐める場合、ケガや虫刺されなどが原因で違和感を感じている可能性があります。
また、アレルギー反応や皮膚疾患が隠れていることもあるため、注意深く観察することが大切です。


舐めている箇所に赤みや腫れ、傷がある場合は、念のため動物病院で診察を受けるようにしましょう。
原因が明らかでない場合でも、専門的なアドバイスを受けることで適切な対処が可能となります。


⑦吐き気などを感じている

犬は体調不良を和らげるために自分の手を舐めることがあります。


例えば、吐き気や胃の不調があるとき、手を舐めることで一時的に気を紛らわせようとすることがあるでしょう。


【不調のサイン】

  • よだれが垂れている
  • 元気がない
  • 食欲が減少している
  • 嘔吐した

このような症状が併発していないか確認してください。
複数の症状がでているようなら、速やかに専門家に相談するようにしましょう。

犬が手を舐めるのをやめさせた方がいい?

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愛犬が飼い主への感情表現として手を舐めていたり、お手入れとして自分の前足を舐めていたりする場合は、無理にやめさせる必要はありません。 ただし、以下の場合には注意が必要です。

  • 子供や高齢者の手を舐める
  • 犬の健康状態が悪化している

子供や高齢者は免疫力が低いので、犬が持っている細菌による感染症のリスクが高まります。
手を口に持っていきやすい子供の場合、犬に舐められたら手を洗う習慣をつけましょう。


また、愛犬の手に傷や皮膚病がある場合、わんちゃんが舐めすぎると悪化してしまう可能性があります。
エリザベスカラーや靴下などを使用して舐められないようにする工夫が必要です。


わんちゃんの肉球がひび割れていたり、爪が伸びていたりする場合は、ケアをしてあげましょう。


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過度な舐め行動をやめさせる方法

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愛犬の舐め行動が過剰であれば、以下の方法を試してみましょう。 【人の手を舐める】 ● 舐められても反応しない ● 犬を人に近づけすぎない 【愛犬が自分の前足を舐める】 ● 欲求を満たしてあげる ● 適切な治療を受けさせる

舐められても反応しない

愛犬が人の手を舐める行動を取ったときに反応しないことで、「舐めても良いことがない」と学ばせることが大切です。
叱ったり、声をかけたりといった反応は控えましょう。


舐められたら、無視をしてその場を離れることが効果的です。


犬を人に近づけすぎない

人懐っこいわんちゃんの場合、初対面の人であってもその人の手や顔を舐めることがあります。


トラブルを防ぐためにも、犬が人に近づきすぎないようにリードでコントロールするなど配慮しましょう。


欲求を満たしてあげる

ストレスや不安感によって起こる繰り返し行動を「常同行動(じょうどうこうどう)」といいます。
犬の常同行動の一つに、手を繰り返し舐めたり噛んだりするケースがあるのです。


わんちゃんのストレスの原因として、コミュニケーション不足からくるさびしさや運動不足などがあげられます。


できるだけストレスをなくし、愛犬の欲求を満たしてあげることで舐め行動が軽減するでしょう。


適切な治療を受けさせる

わんちゃんの手に傷や炎症があったり、執拗に舐めている場合は、適切な治療を受けさせることが重要です。


【犬が手を舐める場合に考えられる病気】

  • 分離不安症:飼い主さんの姿が見えないと過剰に不安になる
  • 強迫神経症(強迫性障害):ストレスや恐怖心などを振り払おうとして同じ行動を繰り返す
  • アレルギー性皮膚炎:過剰な免疫反応と皮膚バリアの低下によって発症
  • 吐き気:アレルギー、胃腸炎、糖尿病、腫瘍、感染症など原因はさまざま
  • 指間炎:指の間の皮膚が炎症を起こす血栓塞栓症
  • 関節炎:関節軟骨の変形などで関節の働きが悪くなる(傷みや炎症)

このほかにも病気が隠れている可能性もあるため、動物病院を受診させましょう。

まとめ

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犬が手を舐める理由は、愛情表現からストレス、体調不良までさまざまです。 愛犬の行動やシチュエーションから原因を理解して、適切に対応するようにしましょう。 過剰に舐める行動がみられると不安になりますよね。 専門家に相談したり、動物病院を受診したりすることで対処法がわかり、飼い主さんも安心できます。

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ぷにぷにpaw編集部

動物看護師やトリマーの有資格者や愛犬家など犬が大好きな人が編集しております。 愛犬家の皆様に正しい情報をお伝えできるよう、わんちゃんについて日々勉強をしております。

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