この記事では、ビーグルを飼おうと考えている方へ、ビーグルの特徴や性格、大きさ、値段相場、飼い方のポイントなどをご紹介します。ビーグル飼育の参考にしてみてください。
ビーグルの特徴
ビーグルは、誰もが知っている「スヌーピー」のモデルでもある犬種で、垂れ耳と茶・白・黒の毛色が特徴です。 また、ストップモーション・アニメの「ウォレスとグルミット」の犬、グルミットもビーグルです。 イギリス原産の犬種で、紀元前からギリシアに存在していたハウンド(獣猟犬)の子孫といわれています。 エリザベス1世(1533年~1603年)は、ビーグルの群れを飼育していたようです。その頃、サイズが大小あり、小さい方のハウンドをゲール語の「小さい(beag)」と呼ぶようになったのが犬種名の由来のようです。このころにはすでに狩猟犬として活躍していました。 ビーグルは集団で鳴き交わしながら獲物を追うというチームプレイができ、嗅覚に優れているので匂いを追跡して猟師に伝えることもできます。 狩猟犬だったため、体は筋肉質で鳴き声は大きいです。 今はすぐれた嗅覚を生かし、空港での「検疫探知犬」としても活躍しています。
ビーグルの被毛・抜け毛
【被毛】
ブラック・タン・ホワイトのトライカラー、もしくはホワイト・アンド・タン、ブラック・アンド・ホワイト等が基本です。
今は薄い茶色と白の「レモンカラー」という毛色も存在します。
JKC(ジャパン・ケンネル・クラブ)ではレバー色以外のハウンド・カラーであれば認められていますが、尾の先は白いことが条件のようです。
【抜け毛】
アンダーコートとオーバーコートの「ダブルコート」ですので抜け毛は多めです。
春と秋の換毛期にはアンダーコートが抜けますので、こまめにブラッシングをしてあげましょう。
ビーグルの性格
元気いっぱい、遊ぶことが大好きな犬種です。もともと群れで狩りをしていた習性から協調性・社会性が高く、見知らぬ人やほかの犬とも仲よくできます。 好奇心旺盛のためか、食いしん坊なためか、色々なものを口に入れてしまいます。誤飲・誤食には注意しましょう。
オスの性格
ビーグルのオスは甘えん坊な子が多いので、家に家族の誰かがいつもいるような家庭がおすすめです。
お留守番などで寂しいと、呼び鳴きをすることもあるようです。
また、やんちゃな子が多いので、家の中のものをいたずらされないよう対策も必要です。
メスの性格
ビーグルのメスはオスより優しく穏やかなことが多いです。
また、飼い主の様子をよく観察し、寄り添ってくれる知性も持ち合わせています。
成犬の体高・体重
ビーグル 成犬の体高
JKCの規定によると、ビーグルの成犬時の体高はオス・メスともに33~40cmとされています。
ビーグル 成犬の体重
ビーグルの成犬時の体重はオス・メスともに8~14kg程度で、小型犬に分類されています。
ビーグルの値段・価格相場と選び方
ビーグルの値段相場は、平均20万~30万円となっています。
ビーグルの選び方
ビーグルの子犬を選ぶときには、以下のポイントをチェックしましょう。
健康体かどうかのチェック |
・毛並みがきれいか ・口の中は綺麗なピンクで噛み合わせが良好か ・目ヤニはなくキレイか ・鼻は湿っているか ・耳の中に異常や異臭はなく綺麗に立っているか ・立ったときの肩や前腕・胸部ががっしりしているか ・お尻の周りが汚れていないか ・不自然な歩き方をしていないか ・抱き上げたときにずっしりした重みがあるか |
性格のチェック |
・元気に遊んでいるか ・遠くから声をかけたときに反応するか ・こちらに対し尻尾を振ってくれるか ・抱っこされたときにおとなしいか |
血統・将来の大きさのチェック |
・遺伝病やデメリットとなる特性を親や祖先・兄妹が持っていないか ・JKC発行の血統証明書はついているか ・数代先までファミリーツリーを確認できるか |
ビーグルは遺伝的な病気は少ないとされています。
しかし、活発に動くため椎間板ヘルニア等の関節の病気にかかりやすいので注意しましょう。
肥満になりやすいことも関節に負担がかかるので、日頃から適切な運動をさせてあげることが重要です。
飼い方のポイント
ビーグルのお迎え時やしつけについて解説します。
お迎え時のポイント
子犬のお迎えに行く際には、必ずペットシーツを敷いたキャリーケースを用意しましょう。
安全に子犬を運べるよう、子犬の大きさに適した頑丈なキャリーケースを使ってください。
お迎え時には、食事やトイレの仕方、健康診断やマイクロチップの有無など、子犬の現在の状況を聞いておくことを忘れないようにしましょう。
かかりつけになる動物病院を事前に探しておくことで、お迎え後の健康診断などをスムーズに受けることができます。
ビーグルの子犬をお迎えする際には、以下のグッズを用意しましょう。
- サークルやケージ
- トイレトレー
- 首輪やハーネス
- リード
- 食器
- 給水機
- お迎え先で食べていたフード
- スリッカー・コームブラシ
- ペットヒーター(10~5月の場合)
- 爪切りやシャンプーなどのケア用品
- おもちゃ
- 除菌消臭剤 など
お迎え前には子犬が誤って飲み込んでしまわないよう、床に物はできるだけ置かない環境づくりをかかさないようにしましょう。
寒い時期・暑い時期にお迎えをする場合には、ペットヒーターやエアコンで温度管理をしっかり行ってください。
お迎え当日から3日ほどは、なるべくケージから子犬を出さず環境に慣れてもらいましょう。
初日~1週間はじっくりと様子を見て、その後にスキンシップをとっていくと子犬の愛犬に不安をあまり感じさせずに慣れさせることができます。
成長期・成犬期のポイント
ビーグルを飼育する際には、飼育や食事、運動やしつけなどさまざまなポイントを知っておく必要があります。
ここでは、ビーグルと暮らしていく上でのポイントを解説します。
【飼育のポイント】
ビーグルは狩猟犬だったためかなりの運動量が必要です。
また、賢いため、隠したおもちゃを探させる等の頭を使う遊びも喜びます。
鳴き声は非常に大きく通るため、近隣の迷惑にならないよう、無駄吠えのしつけが必須です。
【食事のポイント】
ビーグルは、食欲旺盛です。早食い防止の食器等、様々なグッズがありますので活用しましょう。
ドッグフードに限らず、人間の食べ物の保管場所に気を付けたり、ゴミ箱を漁られないよう工夫しましょう。
また、ビーグルの発達した筋肉を維持するため、タンパク質が多いフードがおすすめです。
タンパク質量が27%以上と表記されている商品は「高タンパクフード」と判断して良いでしょう。
ビーグルは12カ月前後で成犬になります。食事の回数は消化器系の成長に合わせて変えていく必要があります。成長段階に合わせたご飯の回数を表にまとめたので参考にしてください。
~生後12カ月 |
4回 |
生後12カ月〜7歳 |
2,3回 |
7歳以降 |
2回 |
【運動のポイント】
ビーグルは非常に運動量の多い犬種で、走ることが大好きです。
散歩は、駆け足運動などを取り入れて、1日2回、30分/回(1日1時間)することが理想です。
個体差がありますが、毎日の散歩を行っても運動が足りずにストレスを感じてしまう子もいます。定期的にドッグランへなどに通い、思いきり運動させましょう。
【お手入れのポイント】
ビーグルは短毛ですが、ダブルコートのため換毛期に限らず抜け毛が多いです。
週に2~3回を目安に、換毛期はできるだけ毎日ラバーブラシでブラッシングしてあげましょう。
また、たれ耳のため耳に湿気がこもりやすいので、外耳炎などの耳の病気にも気をつけましょう。耳のチェックは頻繁に行うと良いでしょう。
表にビーグルに必要なお手入れをまとめたので、ぜひ参考にしてください。
ブラッシング |
週に2~3回(換毛期は毎日) |
シャンプー |
月1~2回 |
歯磨き |
毎日 |
爪切り |
月1~2回(爪が伸びていたら) |
耳掃除 |
週に1~2回 |
【しつけのポイント】
ビーグルは賢い犬種ですが、狩猟犬であったこともあり、吠え癖や噛み癖がつきやすいため、家族に迎えた日からしつけを開始しましょう。
しつけで気を付けることは、上下関係を理解させることです。元々群れで狩猟していたため、群れのリーダーに従います。
飼い主がリーダーであることを学ばせましょう。
生後3~12週の時期は社会化期と呼ばれ、犬が様々な刺激に適応できるようになる期間があります。
この期間に他の人や犬と触れ合わせることで、社交性のある子に育てることができるので、パピーパーティやパピークラスに参加することをおすすめします。
トイレトレーニング |
決められた場所でトイレをできるようにする |
クレートトレーニング |
クレートに入ったまま大人しくできるようにする |
コマンドトレーニング |
「お手」「お座り」「伏せ」などのコマンドをこなせるようにする |
噛み癖のトレーニング |
噛んでよいもの・いけないものの区別できるようにさせる |
吠え癖のトレーニング |
無駄吠えをさせないようにする |
リーダーウォークのトレーニング |
引っ張ることなく、飼い主の横について散歩できるようにする |
まとめ
賢く元気いっぱいなビーグル。大きなたれ耳をパタパタさせながら走る姿はとってもかわいいですよね。 小型ですが体力があるので、ランニング等の運動をする人にもぴったりのパートナーになるでしょう。