フランス語で「巻き毛」を意味する「フリーゼ」という名のとおり、ふわふわな巻き毛が全身を覆うビション・フリーゼ。 かわいらしい見た目と、人懐こく愛嬌のある性格で、昔からフランスでは王族の愛玩犬として愛されてきました。 まるでぬいぐるみのような容姿のビション・フリーゼとはどんな犬種なのか、今回は説明していきます。
1. ビション・フリーゼの特徴
真っ白でふわふわな巻き毛、その奥から覗くつぶらな瞳と丸く突き出た鼻先が、なんとも愛くるしいビション・フリーゼ。 ぬいぐるみのように小さくて可愛い見た目ですが、実は筋肉質で頑丈な体をしており、比較的長寿だと言われています。 人間が大好きでよく懐き、飼い主の喜怒哀楽を敏感に察知すると言われています。 好奇心旺盛で元気いっぱいな性格も相まって、子どもから老人まで幅広い人気を集める犬種となっています。
2. ビション・フリーゼの名前の由来
フリーゼ(frise)はフランス語で「巻き毛・カール」という意味があります。 そして「ビション」というのは、バービション(barbichon)という言葉が短くなりビション(bichon)になったとされています。 このバービションとは「小型のバルべ」という意味で、もともとはバルべという犬種によく姿が似ており、小さいサイズのバルべという意味でバービションと呼ばれました。 それが省略されてビションとなり、巻き毛のという「フリーゼ」が足され、「ビション・フリーゼ」という現在の名前になったようです。
3. ビション・フリーゼの歴史
ビション・フリーゼの祖先とされる犬は、アフリカ大陸北西部の大西洋上に位置するカナリア諸島にあるテネリフェ島の土着犬であったとされています。 このテネリフェ島からイタリアに持ち込まれた後、ルネッサンス時代にイタリアからフランスに持ち込まれたとされています。 かわいらしい見た目と人懐っこい性格からイタリアやフランスの貴族階級の貴婦人たちに愛されました。 しかし、時が進むにつれ人気に陰りが見え始め、第一次世界大戦や第2次世界大戦のころには絶滅の危機に瀕していたようです。 その後はフランスなどのブリーダーの手によって血統を途絶えさせないよう繁殖がされ、公認の犬種として認められるまでになりました。
4. ビション・フリーゼを飼う時の注意点
ビション・フリーゼの一番の魅力は、なんといっても綿菓子のようなふわふわのダブルコートです。 上毛は5センチ以上と長く、くるくるとカールしているため、絡まらないように入念なブラッシングが必要となります。 毛玉もできやすいため毎日コームで丁寧にブラッシングし、トリミングも定期的に行いましょう。 また、非常に活発なので、ある程度の運動は欠かせません。 そして、散歩や運動後は、被毛が汚れたり、擦れて毛玉の原因が出てきてしまうのでここでも被毛のケアを十分に行いましょう。
おわりに
ぬいぐるみのように愛くるしいビション・フリーゼは、人懐こくて元気いっぱいです。陽気で愛嬌のある性格なので、誰からも愛される犬種です。 エレガントなふわふわスタイルをキープできるように、毎日丁寧なブラッシングを欠かさずにしてあげましょう。