犬が喜んでくれることをしたいのは、犬好きな人であれば、みんなが思う事ですね。 しかし、人間側が「犬はこれをすれば嬉しいだろう!」と思っていることの中には、犬側からするとそうでないことがある場合も・・・。 今回は「嬉しいと思っていたけど、もしかして思い込みだった?」という実際によくある事例を紹介します。
1. 犬が喜ぶと思い込んでいたNo.1は?
それは「撫でること」です。 “犬を褒める=撫でること”、“撫でられること⇒犬は嬉しいこと”と思いこんでいませんか? 犬を褒めることが撫でることであったり、犬は撫でられることが嬉しいと思っていらっしゃる方がたくさんおられます。 もちろん、撫でられる事が好きな犬も多いでしょう。 しかし、残念ながら犬という動物全てが撫でられる事が好きだったり、喜びに感じているとは限らないのです。 では、撫でられた時など犬が嬉しいのかどうかは、どのようにして見極めればよいのでしょうか? それは「好きじゃない不快なサイン」を見極めるようにすれば良いのです。
2. 好きじゃない不快なサインとは?
例えば、しつけ教室で「犬を褒めてあげて下さい」と言うと、頭をナデナデする方がいますが、よく見ると犬がその手をスッと避けている事があります。 犬からしてみたら、急に手が出てきてビックリし、避けている可能性もありますし、触られる事が苦手な犬の場合、せっかく望ましい行動をしているにも関わらず、その行動と嫌なこと(触られること)が結びついてしまうことで、望ましい行動自体の印象が悪くなる可能性もあります。 唸ったり、噛んだりしなかったとしても、避けたり、舌なめずりしたり、あくびをしたり、触る手を舐めたり。 こんなサインは「嫌だな~」と感じている不快なサインでもあります。
3. 不快なサインを見つけたら
ご褒美として笑顔で声をかけられおやつをもらうだけで喜びになる犬も多く、必ずしも撫でなければならない訳ではありません。 撫でられる事が苦手な犬は、撫でられること自体を気にしないよう別でトレーニングが必要になります。 具体的には、古典的条件付けという、撫でられることそのものの印象を良いものにしていく練習です。 やり方はプロのドッグトレーナーさんに教わると良いでしょう。 不快なサインを出しているにも関わらず、気づけない状況が続き、撫で続けていると更に大きなサインとして唸る、噛む、などの行動に繋がってしまうことがあります。
4. 終わりに
個々の犬によって、嬉しく感じることも様々です。 おもちゃで遊ぶことが嬉しい、おやつが好き、かけっこが好き、飼い主さんが笑顔で声をかけるだけでハッピー、というような犬もいるのです。 どんな時に、何をすると喜んでくれるのか? 「不快なサイン」を出していないか? 注意深く犬のボディーランゲージを観察し、コミュニケーションやご褒美として活用してあげましょう。