この記事では、シベリアンハスキーを飼おうとご検討されている方へ、シベリアンハスキーに関する特徴や由来、性格、大きさ、値段相場、飼い方のポイントなどをご紹介いたします。
シベリアンハスキーの特徴・由来
シベリアンハスキーは、シベリア北東部に住む「チュクチ族」に飼育されていた犬種がルーツとした大型犬です。ハスキーの名前の由来は、渋いハスキーボイスの遠吠えからきているといわれています(諸説あり)。 日本では、2003年に「動物のお医者さん」という漫画がドラマ化し、そこにシベリアンハスキーが登場したことによって大ブームが起きました。 まるでオオカミのような見た目に茶色や青色の目をもち、カッコいい犬種としてとても人気があります。
シベリアンハスキーの抜け毛・被毛
シベリアンハスキーはダブルコートの短毛種で、春・秋に換毛期があります。
被毛は2層で構成されます。
- 保温効果のあるアンダーコート
- 外部からの刺激を防ぐオーバーコート
シベリアンハスキーはアンダーコートの多い犬種であり、換毛期には抜け毛が多くなります。こまめにブラッシングやシャンプー、トリミングをして、被毛のケアをしましょう
シベリアンハスキーは、冬毛のアンダーコートが密になりやすい犬種です。冬は他の犬種より、暖房の温度を低めに設定しましょう。
シベリアンハスキーの性格
シベリアンハスキーの基本的な性格の特徴は、以下の9つです。
シベリアンハスキーの性格
シベリアンハスキーの基本的な性格の特徴は、以下の9つです。
- 外交的
- 穏やか
- 友好的
- 警戒心が強い
- 聡明
- 人懐っこい
- 遊び好き
- 陽気
- 楽天的でおおらか
外交性が高く、陽気なシベリアンハスキーは初対面の犬や人とも仲良くなれます。遊び好きで明るい性格なので、飼い主とたくさん遊ぶのも大好きです。
オスの性格
シベリアンハスキーのオスは、楽天的で陽気で明るくなつっこい子が多いです。メスより体格が大きくじゃれついてくることも多いため、人に怪我をさせないようしつけをする必要があります。
オスは一般的に、メスより縄張り意識が強く、他の犬や人にも攻撃性があることが多いです。そのため、メスと比べると多頭飼いの際に苦労することが多いようです。
メスの性格
シベリアンハスキーのメスはやや気難しく、オスよりも警戒心が強く手懐けにくい性格をしています。ですが、オスと比べると「性格の波が小さい」「攻撃性が低い」「落ち着いている」が特徴なのでオスより飼いやすいです。
シベリアンハスキーの大きさ
シベリアンハスキーは大型犬に分類される犬種で、ゴールデンレトリーバーやサモエドといった犬種と同じような大きさです。 また、オス・メスで身体の大きさが異なる犬種であり、基本的にオスの方が大きくなります。 ここでは、シベリアンハスキーの大きさを詳しく説明します。
シベリアンハスキー 成犬の体高
シベリアンハスキーの成犬時の体高は50.5cm~60cmが一般的です。
JKCの規定によると、オス・メスで体高の基準が異なります。
オス |
53.5~60cm |
メス |
50.5~56cm |
シベリアンハスキー 成犬の体重
シベリアンハスキーの成犬時の体重は15.5kg~28kgが一般的です。JKCの規定によると、オス・メスで体重の基準が異なります。
オス |
20.5~28kg |
メス |
15.5~23kg |
シベリアンハスキーの値段・価格相場と選び方
シベリアンハスキーの値段相場は、現在ペットショップは43万円程度、ブリーダーでは28万円~58万円の金額が一般的です。 血統や毛色によってはもっと高額なワンちゃんもいるようです。
シベリアンハスキーの選び方
シベリアンハスキーの子犬を選ぶ際には、以下のポイントをチェックしましょう。
健康体かどうかのチェック |
・皮膚や被毛にはフケや汚れなどがなくツヤがあるか ・口の中は綺麗なピンクで噛み合わせが良好か ・マズルが太く胸や頭部がガッチリしているか ・目ヤニはなくキレイか ・鼻は湿っているか ・耳の中に異常や異臭はなく綺麗に立っているか ・お尻の周りが汚れていないか ・不自然な歩き方をしていないか ・抱き上げたときにずっしりした重みがあるか |
性格のチェック |
・元気に遊んでいるか ・遠くから声をかけたときに反応するか ・こちらに対し尻尾を振ってくれるか ・抱っこされたときに大人しいか |
血統・将来の大きさのチェック |
・遺伝病やデメリットとなる特性を親や祖先・兄妹が持っていないか ・JKC発行の血統証明書はついているか ・数代先までファミリーツリーを確認できるか |
シベリアンハスキーを選ぶ際には、必ずファミリーツリーを確認し遺伝病の有無をチェックしてください。この犬種は進行性網膜萎縮症(PRA)という遺伝病を発症することが多いです。
この病気は治療で進行を遅らせることなどはできますが、最終的に失明してしまいます。
事前に必ず血統証明書を見て、お迎えするシベリアンハスキーの親がこのような病気にかかっていないかを確認しましょう。
シベリアンハスキーの飼い方のポイント
シベリアンハスキーは高温多湿の日本の気候には弱いことを考えた飼い方をしましょう。 ここでは、シベリアンハスキーの子犬をお迎え・飼い方のコツ・ポイントなどをご紹介します。
お迎え時のポイント
子犬のお迎えに行く際には、必ずペットシーツを敷いたキャリーケースを用意しましょう。安全に子犬を運べるよう、子犬の大きさに適した頑丈なキャリーケースを使ってください。
お迎え時には、食事やトイレの仕方、健康診断やマイクロチップの有無など、子犬の現在の状況を聞いておくことを忘れないようにしましょう。かかりつけになる動物病院を事前に探しておけば、お迎え後の健康診断をスムーズに受けることができます。
シベリアンハスキーの子犬をお迎えする際には、以下のグッズを用意しましょう。
- サークルやケージ
- トイレトレー
- 首輪やハーネス
- リード
- 食器
- 給水機
- お迎え先で食べていたフード
- スリッカー・コームブラシ
- ペットヒーター(10~5月の場合)
- 爪切りやシャンプーなどのケア用品
- おもちゃ
- 除菌消臭剤 など
お迎え前には子犬が誤って飲み込んでしまわないよう、床に物はできるだけ置かない環境づくりをしておくのも重要です。寒い時期・暑い時期にお迎えをする場合には、ペットヒーターやエアコンで温度管理をしっかりしてください。
お迎え当日から3日ほどは、なるべくケージから愛犬を出さず環境に慣れてもらいましょう。初日~1週間はじっくりと様子見を行い、その後にスキンシップをとっていくと子犬にあまり不安を感じさせずに環境に慣れさせることができます。
成長期・成犬期のポイント
シベリアンハスキーを飼育する際には、飼育や食事、運動やしつけなどで知っておくべきポイントがあります。シベリアンハスキーと暮らしていく上でのポイントを詳しく解説します。
【飼育のポイント】
シベリアンハスキーはもともと寒冷地で生きていた犬種であり、暑さに非常に弱いです。暑い夏はもちろんのこと、多湿な梅雨の時期にも熱中症を起こしやすくなります。
温度が高くない日でも多湿な日だと不調を起こしやすいため、部屋の温度・湿度の管理しましょう。
【食事のポイント】
シベリアンハスキーは胃捻転を起こしやすい犬種です。
胃捻転とは胃がねじれてしまった状態をいい、処置をしないと数時間で命を落としてしまうことがあります。胃捻転は「食後すぐの運動」や「早食い」などが原因で発症します。
基本的に散歩などの運動は食事前(または食事の2時間以降)に行い、食事を与える際には早食いをしないように早食い防止用の食器などを使って、食事をゆっくり食べてもらえる工夫をしてください。
シベリアンハスキーは成長が遅い犬種で、1歳前後までゆっくり時間をかけて成犬になります。成長段階に合わせて食事回数を調整し、健康な身体を作れるようサポートをしてあげましょう。
2~6ヵ月まで |
3~4回 |
6ヵ月~1歳 |
2~3回 |
1歳以降 |
2回 |
子犬の頃はまだ顎が発達しておらず、消化器官も未発達です。
食事を与える際にはミルクやぬるま湯でふやかし、柔らかくして与えるようにしましょう。
【運動のポイント】
犬そり用として活躍していたシベリアンハスキーには、たくさんの運動が必要です。最低でも1日2回、1日1~2時間の散歩をさせてあげましょう。運動不足がつづくと、ストレスから問題行動を起こすことがあります。また、「オスワリ」「マテ」などのコマンドにも従わなくなることがあるため運動不足にさせないようにしましょう。
【お手入れのポイント】
シベリアンハスキーは、抜け毛が多く、毎日のブラッシングが必要な犬種です。
換毛期で定期的に毛が抜ける犬種なので、トリミングも基本的には不要です。
ブラッシングをメインにシャンプーや爪切り・耳掃除などを行い、シベリアンハスキーのお手入れを行いましょう。
シベリアンハスキーのお手入れの頻度を表にまとめたので、ぜひ参考にしてください。
ブラッシング |
毎日 |
歯磨き |
|
涙焼けのケア |
|
シャンプー |
月1~2回 |
耳掃除 |
汚れが目立ったとき |
爪切り |
爪が伸びているとき |
【しつけのポイント】
シベリアンハスキーは、他の犬種よりも判断能力に優れ、状況を的確に読み取ることができます。また、何頭かのチームでそり引きをする犬種で、主従関係を非常に大事にします。
そのため、自分が飼い主より優れていると判断すれば飼い主の指図は聞かないといわんばかりの態度をとることがあります。幼いうちからリーダーウォークやコマンド、トイレやクレートなどのトレーニングをしっかり行ってください。うまくしつけられない場合にはしつけ教室などに通うことを検討しても良いでしょう。
まとめ
シベリアンハスキーは大型犬の中でも運動能力の高い、そり引きに用いられていた犬です。 大型犬で力も強いので、シベリアンハスキーが興奮したときにした甘噛みやとびかかりなどで人や犬などを傷つけてしまうこともあります。 徹底したしつけをして、飼い主がリーダーであることを学ばせましょう。 社会性が高く賢い犬種のためしっかりしつければ良きパートナーになってくれます。 まるでオオカミのような美しく気高さのある容姿をもつシベリアンハスキーにうっとりしながら送る生活もいかがでしょうか? ぷにぷにpaw(ぽー)では他の犬種についても詳しく解説しております。 ご興味のある方はぜひお読みください。