愛犬と一緒の時間は楽しいものですが、どうしても犬を連れて行くことができない場所もあるものです。 そんな時は犬にはお留守番をしてもらうほかありませんが、ひとりでいることがあまり得意ではない犬は様々な不安を抱えることがあります。 ひどくなると分離不安症という問題行動を起こすようになることもあるのです。 ここでは犬がお留守番をする時の精神状態を知り、どのようなトレーニングを行うことでひとりでもお家でお留守番をしてもらうことができるかを詳しく解説していきます。 成犬になってからでも、お留守番のためのトレーニングはできますので、ぜひ参考にしてみて下さい。 また、記事の最後にはドッグトレーナーさんによるお留守番に慣れるための練習動画もあります。 記事と合わせてご覧ください!
1. 犬はお留守番が不得意な動物!
犬がストレスを感じることなくお留守番をできる時間はおよそ子犬で2時間、成犬だと6時間くらいといわれています。 1人暮らしで犬を飼っている人なら会社に行って帰ってくるだけで、9時間~10時間はかかるので、少し不安になるかもしれません。 犬はもともと群れで行動する習性を持っているので、1匹でいることが不得意なのは仕方がないことです。 しかし、出かけるたびに問題行動をされると困りますので、普段からトレーニングをしておく必要があります。 トレーニングができていないと、飼い主が出かけたまま帰ってこないかもしれないという不安から、吠え続けたり、部屋で暴れたりする分離不安症になることがあるのです。 どうしても6時間以上のお留守番をさせなければならない方は、ぜひトレーニングの方法を学んで実践するようにしましょう。
2. 犬の留守番トレーニングの方法は?
普段の生活で飼い主が犬とべったり一緒にいる場合、お留守番で分離不安症になる可能性は高くなります。 飼い主が帰ってこないかもしれない不安で暴れ始めたり、粗相をしたりするようになるのです。 しかし、工夫すれば犬にかかるストレスを少なくしてあげることができます。
1) 環境を整えれば可能
飼育環境を整えておくことで留守番させること自体は可能です。
ただし、犬は群れを作りその群れの中で生活をする生き物なので、1人になることを苦手とし、分離不安などの症状を出す場合があります。
外出中は、分離不安を防ぐためにもテレビやラジオなどを付けてあげて、1人と思わせないようにしましょう。
また、飼い主の匂いがついた洋服をおいてあげたり、1人遊び用のおもちゃを与えたりしてもよいでしょう。
日頃からイタズラ癖がある犬の場合は、誤飲等の事故を防ぐためにもイタズラの原因になりそうなものは隠して下さい。
お留守番が長時間になりそうな場合はペットシッターやペットホテルに預けるなどしましょう。
快適に愛犬にお留守番してもらうポイント
【ポイント①:トイレ】
ほとんどの家庭では、トイレトレーニングをして決まった場所に排泄するようにしつけていると思います。
犬が留守番の間も安心して排泄できる場所を作ってあげることが大切です。
綺麗好きなわんちゃんは一度おしっこしたシートは嫌がってもうしないかもしれません。
外出時間を考え、日々の様子からご自分の愛犬が何回くらい排泄しそうか計算してみましょう。
余分に何枚かシートをしいておいてあげると、わんちゃんが快適に排泄できます。
【ポイント②:クレートトレーニング】
クレートは持ち運び可能な犬小屋のようなものです。
留守番環境の安全性が確保できないという場合、クレートやサークル・ケージの中でお留守番してもらう必要があります。
「狭いところはかわいそう」と思うかもしれませんが、犬は狭くてぴったり体に当たるような空間が好きなので、お留守番してもらうクレートがお気に入りの場所になっていれば、クレート内であっても快適にお留守番してくれます。
クレート内でおもちゃやおやつを与え、遊んだり食べたりすることで「クレート内はいいことがある場所だ」と認識し、お留守番ができるようになります。
2) 自動餌やり機や給水機の利用
個体差もありますが、犬は与えられたフードは与えられた分すべて食べてしまいます。
そのため、フードボウルに2食分入れておいても、すぐに食べきってしまいます。
自動餌やり器などを活用し、できるだけいつもと同じようにフードをあげるようにすることで、いつもと同じような食事管理ができます。
また、給水機も必ず設置し、水がなくなることがないようにしましょう。
犬がお水をこぼしてしまう等のトラブルも考え、給水機は複数箇所設置しておくことをおすすめします。
3) 日頃から留守番に慣れさせておく
事前準備を完璧に行えば、留守番させて1泊程度の旅行に行くことは可能です。
そのためには、日頃から留守番に慣れさせておく必要があります。
留守番をあまりさせないご家庭であれば、旅行に行くまでに長時間の留守番になれるように予め訓練をしましょう。
まず5分、10分、15分と短時間のお留守番を繰り返すトレーニングから始め、時間を伸ばしていくことをおすすめします。
こうすることで、留守番をするということが犬にとって自然なことになり、分離不安になることなく留守番をすることができるようになります。
短い時間のお留守番を繰り返すことで、飼い主は出かけても必ず帰ってくると犬は理解でき、安心して待てるようになるのです。
そして、物を壊したり、粗相をしてしまったり、お留守番に失敗しても叱らないようにしましょう。
犬は時間が経ってから怒られても何がいけなかったのか理解ができないので、飼い主との絆に悪い影響を与えるだけになってしまいます。
帰宅後は留守番の失敗は無視するようにして、待っていたことを褒めて愛情を注ぐほうが良い関係を築いていけるでしょう。
ドッグトレーナーさんによる犬のお留守番の練習動画
ほめほめドッグトレーナーの由香さんによる留守番に慣れさせるための練習動画です。 ご自宅のワンちゃんのお留守番などの参考にぜひご覧ください!
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