秋田犬の特徴・性格・大きさ・値段相場・飼い方のポイントをご紹介

この記事では、秋田犬を飼おうとご検討されている方へ、秋田犬の特徴や性格、大きさ、値段相場、飼い方のポイントをご紹介します。 秋田犬飼育のご参考にしてください。

秋田犬は日本犬唯一の大型犬で、ガッチリとした体とスリムな長い脚、くるっと巻いた太めのしっぽが特徴です。非常に忠誠心が高い性格で、帰らぬ主人を待ち続けたことで有名な「忠犬ハチ公」が秋田犬だといわれています。

秋田犬の歴史

秋田犬は秋田県大館市で生まれたので「大館犬」と呼ばれていましたが、1931 年に日本の天然記念物に「秋田犬」という名前で指定されたため、秋田犬と呼ばれるようになりました。

もともとは中型犬サイズでしたが、より強い・より大きい犬にするために土佐犬やマスティフなどの闘犬と掛け合わされて大型になったといわれています。混血化によって、純粋な秋田犬は減少し絶滅の危機に陥ってしまいました。しかし、1927年に秋田犬保存会が設立され、秋田犬の保存するための熱心な取り組みによって絶滅の危機から復活しました。

秋田犬はダブルコートの短毛種で、春・秋に換毛期があります。 秋田犬の被毛は2層で構成されます。

• 保温効果のあるアンダーコート
• 外部からの刺激を防ぐオーバーコート

秋田犬はアンダーコートの多い犬種であり、換毛期には特に抜け毛が多くなります。また、冬毛のアンダーコートが密になりやすい犬種でもあります。なので、ブラッシングやシャンプーなどの被毛ケアをこまめにする必要があります。ちなみに、寒い秋田犬生まれの犬ですので、暑さには弱いです。ほかの犬種よりエアコンの設定温度は低めにして1日中エアコンをつけてあげるなどの徹底した暑さ対策が必須です。

稀にムク毛(長毛タイプ)の秋田犬も！

秋田犬は基本短毛ですが、稀に「ムク毛(長毛種)」の子が生まれます。

ブサかわ犬として有名だった「わさお」もムク毛でした。ムク毛の子は突然変異で生まれるため、ブリーダーさんが意図して繁殖させることはできないようです。

秋田犬の基本的な性格の特徴は、主に以下のとおりです。

1. 沈着
2. 聡明
3. 勇敢
4. 忠実
5. 頑固
6. 飲みこみが早い
7. 神経質
8. 攻撃性が高い
9. 賢い　など

秋田犬は飼い主に忠実で賢く、番犬向きの勇敢さを備えています。しっかりとしつけ、主従関係を根気強く教え込めば良きパートナーになってくれるでしょう。

忠犬としての性質が強い一方で攻撃的な一面もあります。飼い主以外の人や他の犬に対して攻撃性を見せることがあるので、散歩やドッグランなどでは注意しましょう。

オスの性格

オスの秋田犬は、権勢本能(自分が一番だという考え)が強く、リーダーシップがある子が多いです。自分が群れのリーダーになろうとする志向が強いため、飼い主が１番であることを徹底して教え込む必要があります。特に散歩の際の引っ張り癖や、無駄吠えなどのしつけは必ずしましょう。体が大きく力が強いオスの秋田犬をコントロールするために必要なしつけです。

メスの性格

メスの秋田犬は、オスよりはおとなしく、しつけがしやすい子が多いです。散歩のときにも飼い主のペースに合わせて一緒に歩いてくれるでしょう。優雅で清楚、おとなしい性格の子が多いため、秋田犬をうまくしつけられるか不安な方は人にはメスがおすすめだといえるでしょう。

秋田犬は大型犬に分類される犬種で、基本的にオスのほうが大きくなります。 ここでは、秋田犬の大きさを解説します。

秋田犬　成犬の体高

秋田犬の成犬時の体高は58cm～71cmが一般的です。

JKCの規定によると、オス・メスで体高の基準に違いがあります。

秋田犬　成犬の体重

秋田犬の成犬時の体重は32kg～59kgが一般的です。

オス・メスで体重に大きな差があります。

体型のチェック時には体重を測るだけではなく、ボディコンディションスコアなどを用いて適切な体型かどうかを判断しましょう。

秋田犬の値段相場は、現在16万円～35万円ほどの金額が一般的です。血統などによって、もっと高価格なワンちゃんもいるようです。 秋田犬の価格は、毛色により大きく変動します。表にカラー4種の平均価格を掲載したので、お迎えの際の参考にしてください。

秋田犬の選び方

秋田犬の子犬を選ぶときには、以下のポイントをチェックしましょう。

秋田犬を選ぶ際には、子犬の性格を確認することが重要です。秋田犬には神経質な一面があり、その特性が強い子は特に飼いにくい傾向にあります。

秋田犬の気質を見極めるには、抱っこをしてください。すぐに飛び降りようとする、じっとできない子は、警戒心が強い可能性があります。逆に、抱き上げられても大人しくしている子は、比較的穏やかな傾向があります。攻撃性も少ないため、しつけがしやすく比較的飼いやすいでしょう。

秋田犬は、室内で飼うことが基本の犬種です。 ここでは、秋田犬の子犬をお迎え・飼い方のコツ・ポイントなどをご紹介します。

お迎え時のポイント

子犬のお迎えに行く際には、必ずペットシーツを敷いたキャリーケースを用意しましょう。安全に子犬を運べるよう、子犬の大きさに適した頑丈なキャリーケースを使ってください。お迎え時には、食事やトイレの仕方、健康診断やマイクロチップの有無など、子犬の現在の状況を聞いておくと安心です。かかりつけになる動物病院を事前に探しておくことで、お迎え後の健康診断などをスムーズに受けることができます。

秋田犬の子犬をお迎えする際には、以下のグッズを用意しましょう。

• サークルやケージ
• トイレトレー
• 首輪やハーネス
• リード
• 食器
• 給水機
• お迎え先で食べていたフード
• スリッカー・コームブラシ
• ペットヒーター（10～5月の場合）
• 爪切りやシャンプーなどのケア用品
• おもちゃ
• 除菌消臭剤　など

お迎え前には子犬が誤って飲み込んでしまわないよう、床に物はできるだけ置かないように整理整頓しておきましょう。寒い時期・暑い時期にお迎えをする場合には、ペットヒーターやエアコンで温度管理をしっかりしてください。

お迎え当日から3日ほどは、なるべくケージから子犬を出さず環境に慣れてもらいましょう。初日～1週間はじっくりと様子を見て、その後にスキンシップをとっていくと子犬の愛犬に不安をあまり感じさせずに慣れさせることができます。

成長期・成犬期のポイント

秋田犬を飼育する際には、飼育や食事、運動やしつけなどさまざまなポイントを知っておく必要があります。ここでは、秋田犬と暮らしていく上でのポイントを解説します。

【飼育のポイント】

秋田犬は初心者にはおすすめできない犬種です。なぜなら、「警戒心が強い」「体が大きく力が強い」「かなりの運動量が必要」などの理由があるからです。忠誠心が強いがゆえに飼い主以外の人や動物には敵意を見せる場面も多いです。

また、秋田犬はいくつかの自治体で「特定犬^※」として定められています。

特定犬制度を設けているのは「茨城県」「佐賀県」「札幌市」「水戸市」の4つです(2022年8月時点)。これらの地域にお住まいの方は、自治体が定めている規定に沿って飼育しなければいけません(例. 特定犬を飼養していることを明示する標識/シールを訪問者等から見えやすい場所に掲示、おりの中での飼育管理など)。　

※特定犬…人等へ危害を加えるおそれが高いとされる犬

【食事のポイント】

秋田犬はアレルギーを起こしやすいといわれています。動物病院でアレルギー検査をしておきましょう。

子犬の場合は1日3回、成犬の場合は1日2回を目安にごはんを食べさせましょう。

【運動のポイント】

秋田犬はたくさんの運動を必要とする犬種です。成犬時には1日2回各1時間程度の散歩をしましょう。毎回長距離を散歩する必要があるため、うんち袋や水などの散歩グッズを少し多めに持っておくことをおすすめします。

雨の日にも散歩ができるよう、レインコートも用意しておくとよいでしょう。

【お手入れのポイント】

秋田犬のダブルコートは下毛が密で、たくさん毛が抜けます。抜け毛が被毛に残ったままにすると毛玉ができたり皮膚炎を起こしたりするため、換毛期には毎日2回程度、換毛期以外の時期は週に1～3回程度のブラッシングをしましょう。

なお、秋田犬は毛が生えかわっていく犬種のため、トリミングは必要ありません。被毛に汚れにくい犬種のため、シャンプーの頻度は１～2か月に1回を目安にしましょう。皮膚が弱い子が多いので、低刺激性のシャンプーを使うことをおすすめします。

表に秋田犬に必要なお手入れをまとめたので、ぜひ参考にしてください。

【しつけのポイント】

秋田犬は、物の破壊や無駄吠え、引っ張り癖などの問題行動が多い犬種です。警戒心が強く吠えやすいほか、遊ぶことが不足していると狩猟本能から物を壊す行動も多く見られます。オスの場合は権勢本能から、飼い主を引っ張ってコントロールしようとしがちです。

散歩だけでなく噛んで遊ぶおもちゃを与えたり、タオルなどを使った引っ張り遊びをしたりして、狩猟本能を満たしてあげると問題行動を減らすことができるでしょう。

子犬のうちから主従関係を構築し、主人が誰かを理解させるのが重要です。愛犬が飼い主を信頼し、主人だと認めるとクレートやトイレ、コマンドなどのトレーニングをしつけやすくなるでしょう。

威厳のある大柄な容姿を持つ秋田犬は、大型の日本犬です。飼い主と認めた人間には忠実に従うので、しつけを徹底すれば素晴らしいパートナーになってくれるでしょう。愛情を注げば注ぐほどかわいくなる秋田犬とも生活も素敵だと思いませんか？ ぷにぷにPaw(ぽー)では他の犬種についても詳しく解説しております。 ぜひお読みください。