これからマルチーズを飼おうと考えている方へ、マルチーズの特徴や性格、大きさ、値段相場、飼い方のポイントをご紹介します。
マルチーズの特徴
マルチーズは純白の長毛が美しい、ヨーロッパ原産の犬種です。 地中海にあるマルタ島がルーツで、「マルタの~」を意味するMaltese(マルチーズ)が名前の由来だといわれています。15世紀にはフランス貴族のペットとして可愛がられ、その後市民の間でも愛玩犬として飼われるようになったそうです。日本にマルチーズがやってきたのは、1960後半ごろで、今でもとても人気の犬種です。 多くの犬種にはワーキングドッグなどとしての歴史がありますが、マルチーズは愛玩犬として人々からずっと愛されてきました。最も歴史のある愛玩犬と言われ、とてもフレンドリーで飼い主に対して非常に甘えん坊な性格です。
マルチーズの抜け毛・被毛
マルチーズは、真っ直ぐで長いシングルコートの被毛をもつ犬種です。 シングルコートの犬種には、以下のようなメリット・デメリットがあります。
メリット |
デメリット |
・抜け毛が少ない ・体臭がダブルコートより少ない ・犬アレルギーが発生しにくい |
・毛が絡まりやすい ・毛玉ができやすい ・定期的なトリミングが必要 |
アレルギーが発生しにくく、体臭も少ないため、マルチーズは室内飼いしやすい犬種だといえます。そして、体毛も抜けにくいため、掃除機をかける手間があまりかからないメリットがあります。
ただ、定期的なトリミングやブラッシングなどのメンテナンスは必要です。手入れをしないと細い毛がからまり、毛玉ができてしまうため、毎日のブラッシングと定期的なトリミングをしましょう。
マルチーズの性格
マルチーズの基本的な性格の特徴は、以下のとおりです。
- 陽気で穏やか
- 外交的
- 社交的
- 楽しげで活動的
- 落ち着きがある
- 警戒心が薄い
- 気が優しい
- 素直
- 愛情深い
- 甘えん坊で従順
- 遊び好き など
非常に甘えん坊で優しく、飼い主に愛情深いのがマルチーズの性格の特徴です。飼い主にはとことん優しく素直ですが、知らない人に対しては素っ気ない態度を見せることがあります。
オスの性格
オスのマルチーズは、陽気で無邪気な性格であり、常に飼い主に遊びを要求してきます。少し落ち着きがないところがありますが、いくつになっても子供のような素直さがあり、愛犬とたっぷり遊びを楽しみたい方にはオスのマルチーズがおすすめだといえます。
メスの性格
メスのマルチーズは、オスに比べておとなしいです。愛情深くて落ち着いている子が多いため、愛犬とゆっくりスキンシップを取りながら過ごしたい方にはメスのマルチーズがおすすめだといえるでしょう。
マルチーズの大きさ
マルチーズは小型犬に分類される犬種で、トイプードルやパピヨンといった犬種と同じような大きさになります。 ここでは、マルチーズの大きさを説明します。
マルチーズ 成犬の体高
マルチーズの成犬時の体高は、20cm~30cmが一般的です。JKCでは、マルチーズの体高の基準は定められていないため、血統書があっても体高にはある程度の個体差があります。
マルチーズ 成犬の体重
マルチーズの成犬時の体高は、2.5~3.2kgが一般的です。
JKCでは2.5kgが理想とされています。
ただ、実際には個体差があるので、ペットとして飼育される場合は健康な体型かどうかを日々確認することが大切です。
マルチーズの値段・価格相場と選び方
マルチーズの値段相場は、20万円~50万円ほどが一般的です。 平均価格相場は36万円程ですが、血統などによっては、もっと高価格なワンちゃんもいるようです。
マルチーズの選び方
マルチーズの子犬を選ぶときには、以下のポイントをチェックしましょう。
健康体かどうかのチェック |
・皮膚や被毛にはフケや汚れなどがなく、真っ白でツヤがあるか ・口の中は綺麗なピンクで噛み合わせが良好か ・目ヤニはなくキレイか ・鼻は湿っているか ・耳の中に異常や異臭はないか ・左右の立ち耳のバランスはよいか ・お尻の周りが汚れていないか ・不自然な歩き方をしていないか ・抱き上げたときにずっしりした重みがあるか |
性格のチェック |
・元気に遊んでいるか ・遠くから声をかけたときに反応するか ・こちらに対し尻尾を振ってくれるか ・抱っこされたときに大人しいか |
血統・将来の大きさのチェック |
・肉球・アイラインの色が黒いか ・毛の色は純白であり色にムラはないか ・親やきょうだいがどのくらいの大きさに育ったのか ・遺伝病やデメリットとなる特性を親や祖先・兄妹が持っていないか ・JKC発行の血統証明書はついているか ・数代先までファミリーツリーを確認できるか |
マルチーズの飼い方のポイント
マルチーズは、室内で飼うことが基本の犬種です。 ここでは、マルチーズの子犬のお迎え・飼い方のコツ・ポイントなどを説明します。
お迎え時のポイント
子犬のお迎えに行く際には、必ずペットシーツを敷いたキャリーケースを用意しましょう。安全に子犬を運べるよう、子犬の大きさに適した頑丈なキャリーケースを使ってください。
お迎え時には、食事やトイレの仕方、健康診断やマイクロチップの有無など、子犬の現在の状況を聞いておくと安心です。かかりつけになる動物病院を事前に探しておくことで、お迎え後の健康診断などをスムーズに受けることができます。
マルチーズの子犬をお迎えする際には、以下のグッズを用意しましょう。
- サークルやケージ
- トイレトレー
- 首輪やハーネス
- リード
- 食器
- 給水機
- お迎え先で食べていたフード
- スリッカー・コームブラシ
- ペットヒーター(10~5月の場合)
- 爪切りやシャンプーなどのケア用品
- おもちゃ
- 除菌消臭剤 など
お迎え前には子犬が誤って飲み込んでしまわないよう、床に物はできるだけ置かない環境づくりをかかさないしょうにしましょう。寒い時期・暑い時期にお迎えをする場合には、ペットヒーターやエアコンで温度管理をしっかり行ってください。
お迎え当日から3日ほどは、なるべくケージからマルチーズを出さず環境に慣れてもらいましょう。初日~1週間はじっくりと様子見を行い、その後にスキンシップをとっていくと子犬に不安をあまり感じさせずに慣れさせることができます。
成長期・成犬期のポイント
マルチーズを飼育する際には、飼育や食事、運動やしつけなどさまざまなポイントを知っておく必要があります。ここでは、マルチーズと暮らしていく上でのポイントを説明します。
【飼育・食事のポイント】
マルチーズの骨はあまり強くないため、関節・骨のトラブルに気を付ける必要があります。骨・関節をサポートするフードを与えたり、床で滑らないようクッションフロアを敷いたりして、骨折や脱臼を予防しましょう。
また、食が細いマルチーズは、一度にたくさんの食事を摂れないことがあります。生後2ヶ月~6ヶ月までは1日3回以上、成犬以降も愛犬の様子を見ながら1日2~3回を目安に食事の回数を調整するといいでしょう
子犬のマルチーズ(特に生後3 ヶ月まで)は体内に糖を貯蓄する能力が低いため、低血糖に注意が必要です。食事の間隔を6時間以上空けず、1日3~4回に分けてごはんを与えてください。
【運動のポイント】
マルチーズは、1日2回、各10~20分の散歩を行えば十分ストレスを発散できます。
ドッグラン等で長時間運動させてしまうと、関節や骨のトラブルに繋がります。無理に激しい運動をさせることは避け、足腰を傷めないよう愛犬の様子を見ながら運動させましょう。
【お手入れのポイント】
毛が伸び続けるマルチーズには、月1,2回のトリミングが必要です。
そして、毎日のブラッシングや爪切り・耳掃除、シャンプー、涙焼けのケアなども必要です。特に、細く絡まりやすい毛をケアするためのブラッシングは、日に数回行うのが理想だといえるでしょう。
マルチーズに必要なお手入れと頻度を表にまとめたので、参考にしてください。
ブラッシング |
毎日 |
歯磨き |
|
耳や口周りのケア |
|
涙焼けのケア |
|
シャンプー |
通常:月1、2回 高温多湿な時期:2週間に1回 |
トリミング |
月に数回 |
耳掃除 |
汚れが目立ったとき |
爪切り |
爪が伸びているとき |
【しつけのポイント】
マルチーズのしつけで大切なことは、甘やかしすぎず、褒め・叱りにメリハリをつけることです。トイレやコマンドのトレー二ングなどがうまくできたら、ワントーン上げた声で大げさに褒め、もし悪いことをしたら低い声で短く「ダメ!」と叱りましょう。
散歩時にもリーダーウォーク(飼い主のペースで歩くこと)を徹底し、主従関係をしっかりさせるのが大切です。「人間がリーダー」であることを覚えさせ、自分勝手な子にならないようしつけましょう。
まとめ
愛玩犬として貴族にも市民にも愛されてきたマルチーズは、純白の毛が美しいヨーロッパ原産の小型犬です。飼い主に対し愛情深く優しい性格なので、愛犬とスキンシップをたくさん取りたい方におすすめだといえるでしょう。 マルチーズの被毛は伸び続けるため、定期的なトリミングやブラッシングなどのケアが必須です。被毛のケアを丁寧にすることで、マルチーズの被毛が一層輝きます。 陽気で楽しげ、飼い主と遊ぶのが大好きなマルチーズと、あなたもぜひ暮らしてみてはいかがでしょうか。 ぷにぷにPaw(ぽー)では他の犬種についても詳しく解説しております。 ご興味のある方はぜひお読みください。