これからシーズーを飼おうと考えている方へ、シーズーの特徴や性格、大きさ、値段相場、飼い方のポイントをご紹介します。 シーズー飼育の参考にしてください。
シーズーの特徴
シーズーは中国のチベットで生まれたといわれています。 シーズーの祖先が、「ラサ・アプソ」と「ペキニーズ」という犬種と交配し、現在のシーズーの姿が確立されたようです。 何百年も貴族から愛されていたシーズーは、ゴージャスで美しい長い被毛が特徴的です。 優しく性格で飼いやすいので、とても人気の高い犬種です。
シーズーの抜け毛・被毛
シーズーはダブルコートの長毛種で、春・秋に換毛期があります。
ダブルコートは、以下二層の被毛で構成されます。
- 保温効果のあるアンダーコート
- 外部からの刺激を防ぐオーバーコート
ダブルコートの中でもシーズーは抜け毛が少ない犬種です。
ただ、毛量が多く毛が絡まって毛玉になることがあるため、毎日のブラッシングが必要です。
また、シーズーは暑さにとても弱い犬種なので、基本的に室温が25度を目安にエアコンの温度を設定しましょう。
シーズーの性格
シーズーの基本的な性格の特徴は、以下のとおりです。
- 社交的
- 穏やか
- 遊び好き
- 聡明
- 利口
- 愛情深い
- 忠実
- 柔和でフレンドリー
- プライドが高い
- 頑固
シーズーは社交的で穏やか性格なので、飼いやすい犬種です。
そして、無駄吠えも少なく誰にでも優しく接することができるので、多頭飼いや子供のいる家庭にもおすすめです。ただ、子犬のうちにいろいろな刺激(人や動物とのふれあう、外のニオイや音を感じる等)に触れる機会が少ないと、臆病な子になってしまいます。特に生後1ヶ月~3ヶ月頃にはいろいろな刺激に触れさせましょう。
オスの性格
シーズーのオスは、飼い主さんや他の犬に対し感情をはっきり出します。好き嫌いや喜怒哀楽の表現が激しいため、良く言えば飼っていて退屈しないパートナーになってくれるでしょう。
メスよりも甘えん坊で飼い主さんに良くなついてくれるところも、オスの特徴です。自立心があまりなく常に愛情を欲するため、愛犬との時間を長く取りたい方にはオスのシーズーがおすすめなようです。
メスの性格
メスのシーズーはオスよりも穏やかな性格で、気品のある優しい雰囲気があります。感情の起伏が少なく自立心もあるため、飼い主への依存性が低く留守番も得意です。
包容力のある性格で飼い主に対し愛情を示すことも多いため、愛犬に癒されたい方はメスのシーズーがおすすめです。
シーズーの大きさ
シーズーは小型犬に分類される犬種で、トイプードルやマルチーズと同じくらいの大きさです。 ここでは、シーズーの大きさを説明します。
シーズー 成犬の体高
シーズーの成犬時の体高は、27cm以下が一般的です。
この基準はJKCで定められたものであり、オス・メス共に適用されます。
シーズー 成犬の体重
シーズーの成犬時の体重は、4.5~8kgが一般的です。
なお、JKCの規定ではシーズーの理想的な体重を4.5~7.5kgと定めています。
シーズーの値段・価格相場と選び方
シーズーの値段相場は、現在20万円~50万円ほどです。 血統や毛色によって、もっと高価格なワンちゃんもいるようです。 特に毛の色が真っ黒な「ブラックシーズー」は希少価値が高くファンも多いため、高い相場で取引されています。
シーズーの選び方
シーズーの子犬を選ぶときには、以下のポイントをチェックしましょう。
健康体かどうかのチェック |
・皮膚や被毛にはフケや汚れなどがない ・被毛がふわふわでツヤがあるか ・口の中は綺麗なピンクで噛み合わせが良好か ・身体の特徴に近親交配により起こるものが含まれないか ・目ヤニはなくキレイか ・鼻は湿っているか ・耳の中に異常や異臭はないか ・左右の耳のバランスがとれているか ・お尻の周りが汚れていないか ・不自然な歩き方をしていないか ・抱き上げたときにずっしりした重みがあるか |
性格のチェック |
・元気に遊んでいるか ・遠くから声をかけたときに反応するか ・こちらに対し尻尾を振ってくれるか ・抱っこされたときにおとなしいか |
血統・将来の大きさのチェック |
・親や兄妹がどのくらいの大きさに育ったのか ・遺伝病やデメリットとなる特性を親や祖先・兄妹が持っていないか ・近親交配が行われていないか ・JKC発行の血統証明書はついているか ・数代先までファミリーツリーを確認できるか |
シーズーは犬の中でも、近親交配をされている個体が多い犬種です。近親交配が行われた犬は免疫が低く病気にかかりやすかったり、遺伝病を持っていたりすることがあります。
近親交配をされたシーズーには、次のような特徴が見られます。
- 茶色の鼻
- ピンクのアイライン
- ブルーの目
可愛い愛犬と末永く生活するためにも、これらの特徴がないか確認しておくといいでしょう。
シーズーの飼い方のポイント
シーズーは、室内で飼うことが基本の犬種です。 ここでは、シーズーの子犬をお迎え・飼い方のポイントをご紹介します。
お迎え時のポイント
子犬のお迎えに行く際には、必ずペットシーツを敷いたキャリーケースを用意しましょう。安全に子犬を運べるよう、子犬の大きさに適した頑丈なキャリーケースを使ってください。
お迎え時には、食事やトイレの仕方、健康診断やマイクロチップの有無など、子犬の現在の状況を聞いておくことを忘れないようにしましょう。かかりつけになる動物病院を事前に探しておくことで、お迎え後の健康診断などをスムーズに受けることができます。
シーズーの子犬をお迎えする際には、以下のグッズを用意しましょう。
- サークルやケージ
- トイレトレー
- 首輪やハーネス
- リード
- 食器
- 給水機
- お迎え先で食べていたフード
- スリッカー・コームブラシ
- ペットヒーター(10~5月の場合)
- 爪切りやシャンプーなどのケア用品
- おもちゃ
- 除菌消臭剤 など
お迎え前には子犬が誤って飲み込んでしまわないよう、床に物はできるだけ置かない環境づくりをしておくかなければいけません。また、寒い時期・暑い時期にお迎えをする場合には、ペットヒーターやエアコンで温度管理をしっかり行ってください。
お迎え当日から3日ほどは、なるべくケージからシーズーを出さず環境に慣れてもらいましょう。初日~1週間はじっくりと様子見を行い、その後にスキンシップをとっていくと子犬に不安をあまり感じさせずに慣れさせることができます。
成長期・成犬期のポイント
シーズーを飼育する際には、食事や運動やしつけなどさまざまなポイントを知っておく必要があります。ここでは、シーズーと暮らしていく上でのポイントを説明します。
【食事のポイント】
シーズーは長い毛に覆われているので、華奢な体だと思われることが多いです。しかし、実際は筋肉質で骨格もしっかりしています。なので、たんぱく質とカルシウムを必要とします。食事を選ぶ際にはタンパク質・カルシウムが多く含まれたものを選び、健康的な体を保つよう心がけましょう。そして、毛ヅヤを良く保つための脂質も、シーズーの食事にはかかせません。もし、ドッグフード選びに困ったら、シーズー専用のフードを選ぶといいでしょう。
鼻短犬のシーズーが食べやすいように、食器は浅いものを用意しましょう。
シーズーは生後5~6ヵ月で消化機能が成犬と同じになります。成長に合わせ食事の回数を変えましょう。表にまとめたので、参考にしてください。
2ヵ月半まで |
4回 |
3ヵ月~5・6ヵ月 |
3回 |
5~6ヵ月以降(成犬) |
2回 |
【運動のポイント】
シーズーの散歩時間は、1日2回、1回につき30分が理想的です。シーズーは少し頑固なところがあり、「散歩に行きたくない!」と外に出るのを拒否することもあります。たまに拒否する程度なのであれば、無理して散歩させる必要はありません。でも散歩の拒否が続くようなのであれば、とりあえず外に連れて行ってみましょう。怪我などが原因で拒否する場合もあるため、体に異変がないかを確認することも大切です。
また、シーズーは自分の体力の限界に気づかず、過剰に遊びや運動を行ってしまうことがあります。運動のさせすぎは関節症やヘルニアの原因となるため、飼い主さんがしっかり管理をしましょう。
【お手入れのポイント】
シーズーの被毛は細く切れやすいため、スリッカーブラシではなく、ピンブラシ・コームを使って丁寧にブラッシングをすると美しい被毛を維持できます。シーズーは皮膚病にかかりやすい犬種なので、ブラッシングと一緒に皮膚チェックをしましょう。
皮脂が多く毛の長い犬種のシーズーには、定期的なトリミングやシャンプーも必要です。月1~2回のシャンプー・トリミングで身体を清潔に保ちましょう。
毎日の歯磨きも忘れないようにしましょう。
【しつけのポイント】
シーズーは温和な性格でしつけやすい犬種です。トイレやクレートのトレーニング、コマンドトレーニングなどを正しく行えばきっといい子に育ってくれるでしょう。
コマンドに従ったときは思い切り褒めてあげ、悪いことをしたときには低いトーンで「ダメ」と注意するということを意識してトレーニングしましょう。
まとめ
長毛で小型犬のシーズーは、中国のチベットで生まれました。 温和な性格なので、犬の飼育に慣れていないという方にもおすすめできます。被毛のお手入れには少し時間をかかりますが、丁寧にお手入れしてあげれば他の犬種では出せないような被毛の美しさを出すことができます。 愛らしいシーズーに癒される暮らしは素敵だと思いませんか? ぷにぷにPaw(ぽー)では他の犬種についても詳しく解説しております。 ご興味のある方はぜひお読みください。