この記事では、チワワを飼おうと考えている方へ、チワワに関する特徴や性格、大きさ、値段相場、飼い方のポイントなどをご紹介いたします。 チワワを飼育したいと考えている方は、ぜひご参考にしてみてください。
チワワの特徴
チワワは世界最小の犬種で、細い手足、がっしりとした胴体、ピンと立った耳、リンゴのような形の頭が見た目の特徴です。 ただ、被毛にカラーバリエーションがあったり、被毛の長さにも短毛タイプと長毛タイプがあったりするので、チワワといっても様々な見た目の子がいます。 チワワは北アメリカの最も古い犬種です。 日本には1970年代から輸入され始めました。 2002年にテレビコマーシャルにチワワが起用されたことをきっかけにチワワブームが到来し、今でも犬の飼育頭数ランキングの上位にランクインしています。 非常に小さく、運動をあまり必要としないため、マンション暮らしの人やシニア層でも飼いやすいところが人気の理由の1つといえるでしょう。
チワワの被毛・抜け毛
チワワの被毛は基本的にダブルコートで、春・秋に換毛期があります。
被毛は二層で構成されています。
- 保温効果のあるアンダーコート
- 外部からの刺激を防ぐオーバーコート
チワワにはシングルコートの個体も存在しますが、日本にいるチワワのほとんどがダブルコートです。
チワワには、なめらかな短毛タイプの「スムースコートチワワ」と、飾り毛のある長毛タイプの「ロングコートチワワ」がいます。
毛の長さは違いますが、どちらも抜け毛は多いので、こまめにブラッシングやシャンプー、トリミングなどの被毛のケアをしましょう。
チワワの性格
チワワの基本的な性格の特徴は、以下の10個です。
- 献身的
- 運動好き
- 動きが機敏
- 溌剌(ハツラツ)
- 社交的
- 攻撃的
- 警戒心が強い
- 勇敢
- 好奇心旺盛
- 適応能力がある など
小さいながらも勇敢で活発なチワワは、飼い主に対する忠誠心が非常に強い犬です。
初対面の人には警戒心を向けがちですが、なついた人はとことん好きになってくれます。
華奢な見た目なので、か弱くみられることがありますが、飼い主がピンチに遭遇した時に勇敢に立ち向かうような強さがあります。
ただし、信頼している人の言うことにはしっかり従いますが、そうではない人には高い攻撃性を見せることが多いので、しっかりしつけましょう。
オスの性格
チワワのオスはわんぱくで、自分の方が飼い主より立場が上だと思う子が多いです。飼い主さんは自分がリーダーだと愛犬のチワワに教える必要があります。
甘やかしすぎないように注意しましょう。
メスの性格
チワワのメスはオスよりもおとなしく、自分が飼い主より立場が上だと思う子はあまりいません。
しつけやすいため、犬の飼育初心者はメスをお迎えすることをおすすめします。
ただ、飼い主以外に対しては臆病なことが多く、寄せ付けないために吠えることがあります。
来客などに吠えさせないようにしっかりとしたしつけをする必要があります。
チワワの大きさ
チワワは小型犬の中でも超小型犬に分類されることが多く、公認の犬種の中で一番小さいです。ここでは、チワワの大きさについて説明していきます。
チワワ 成犬の体高
チワワの成犬時の体高は15〜23cmが一般的です。
JKCではチワワの体高に関する規定を定めていません。
どのような体高の場合でも、体重が規定内におさまっている場合にはチワワとして認定されます。
チワワ 成犬の体重
チワワの成犬時の体重は、1.5~2.5kgが一般的です。
JKCではチワワの体重規定を厳しく定めており、1kg未満または3kg超の場合はチワワとして認められません。
チワワの値段・価格相場と選び方
チワワの価格相場は毛色により違います。 スムースコート・ロングコート共に、平均価格は34万円ほどです。血統や毛色によって、もっと高価格なワンちゃんもいるようです。 表に7種のカラーの平均価格をまとめたので参考にしてください。
ブラックタン |
34万円 |
ブラック&ホワイト |
30万円 |
クリーム |
35万円 |
レッド |
30万円 |
チョコタン |
37万円 |
ホワイト |
36万円 |
イザベラ |
45万円 |
チワワの選び方
チワワの子犬を選ぶときには、以下のポイントをチェックしましょう。
健康体かどうかのチェック |
・毛並みがきれいか ・おでこがほどよく張り、頭はリンゴのような形か ・口の中は綺麗なピンクで噛み合わせが良好か ・目ヤニはなくキレイか ・鼻は湿っているか ・耳の中に異常や異臭はなく綺麗に立っているか ・お尻の周りが汚れていないか ・不自然な歩き方をしていないか ・抱き上げたときにずっしりした重みがあるか |
性格のチェック |
・元気に遊んでいるか ・遠くから声をかけたときに反応するか ・こちらに対し尻尾を振ってくれるか ・抱っこされたときにおとなしいか |
血統・将来の大きさのチェック |
・親や兄妹がどのくらいの大きさに育ったのか ・遺伝病やデメリットとなる特性を親や祖先・兄妹が持っていないか ・JKC発行の血統証明書はついているか ・数代先までファミリーツリーを確認できるか |
チワワを選ぶ際には、遺伝病や先天性の異常がないかどうかを必ず確認しましょう。
チワワに多い先天性・遺伝性の疾患は以下の通りです。
- 泉門開存
- 水頭症
- 膝蓋骨脱臼(パテラ) など
子犬をお迎えする際には血統書のファミリーツリーを見て、親などが遺伝性・先天性疾患をもっていないかを確認しましょう。
上記に挙がった【水頭症】について解説します。
犬の頭頂部には泉門という骨同士のつなぎ目があります。本来、幼いうちはそのつなぎ目は空いていますが、成長とともに閉鎖していくものです。
しかし、一部のチワワでは、この泉門が成犬になっても閉鎖していないがために、脳が硬い頭蓋骨に守られていない場合があります。
そのため、頭頂部を何かにぶつけたり、ヒトが叩いたりした場合は、普通の犬なら全く大丈夫でも、水頭症のチワワでは重症に陥ることがあります。
また、チワワは遺伝的に、脳脊髄液が増えることで脳が圧迫される水頭症にかかるリスクの高い犬種だといわれています。
水頭症にかかると様々な神経系に異常が見られるようになりますので、いつもより元気がない、両目が違う方向を向く、眼球が揺れる、痙攣する等の症状が出たら早い段階で病院を受診するようにしましょう。
チワワの飼い方のポイント
チワワは、室内で飼うことが基本の犬種です。 ここでは、チワワの子犬をお迎え・飼い方のコツ・ポイントなどを説明します。
お迎え時のポイント
子犬のお迎えに行く際には、必ずペットシーツを敷いたキャリーケースを用意しましょう。
安全に子犬を運べるよう、子犬の大きさに適した頑丈なキャリーケースを使ってください。
お迎え時には、食事やトイレの仕方、健康診断やマイクロチップの有無など、子犬の現在の状況を聞いておくといいでしょう。
お迎え後の健康診断などをスムーズに受けられるように近くにある動物病院を事前に探しておくことをおすすめします。
チワワの子犬をお迎えする際には、以下のグッズを用意しましょう。
- サークルやケージ
- トイレトレー・トイレシーツ
- 首輪やハーネス
- リード
- 食器
- 給水機
- お迎え先で食べていたフード
- スリッカー・コームブラシ
- ペットヒーター(10~5月の場合)
- 爪切りやシャンプーなどのケア用品
- おもちゃ
- 除菌消臭剤 など
お迎え前には子犬が誤って飲み込んでしまわないよう、床に物はできるだけ置かない環境づくりをしておくことが大切です。
寒い時期・暑い時期にお迎えをする場合には、ペットヒーターやエアコンで温度管理をしっかり行ってください。
お迎え当日から3日ほどは、なるべくケージからチワワを出さず環境に慣れてもらいましょう。
初日~1週間はじっくりと様子見を行い、その後にスキンシップをとってください。
そうすることで、子犬はあまり不安を感じずに新しい環境に慣れることができます。
成長期・成犬期のポイント
チワワを飼育する際には、飼育や食事、運動やしつけなどさまざまなポイントを知っておく必要があります。
ここでは、チワワと暮らしていく上でのポイントを説明します。
【飼育のポイント】
チワワは、非常に骨が細い犬種のため、膝蓋骨の異常や骨折などを起こしやすい犬種です。
特に生後1年までは骨格が未熟です。なので、股関節や膝蓋骨を傷めないよう細心の注意を払う必要があります。
愛犬が生活するスペースにソファやベッドなどがあると、飛び降りた際に脱臼などを起こすことがあるので、スロープを設置するといいでしょう。
他にも床にクッションシートなどを敷いておくと安心です。
チワワは目が大きい犬種なので、目にゴミが入りやすかったり、散歩中に目に草があたりやすかったりします。
それらが原因で角膜炎などの目の病気を引き起こすことがあります。
散歩などの際には草むらなどには入れさせないようにしましょう。注意していても知らないうちに目に傷がついていることもあります。
目の異常を早期発見できるよう、毎日のブラッシングやスキンシップの時にチェックをしましょう。
【食事のポイント】
子犬のチワワ(特に生後3 ヶ月まで)は体内に糖を貯蓄する能力が低いため、低血糖に注意が必要です。
食事の間隔あけすぎず、1日3~4回に分けてごはんを与えてください。
チワワは膝関節が弱いので、負担をかけさせないためにも肥満にさせない食事管理も大切です。
避妊・去勢後には特に太りやすくなるため、ごはん・おやつを与える量には注意しましょう。
【運動のポイント】
チワワは散歩をする必要がない犬種だといわれていますが、犬の散歩には、気分転換や社会化トレーニングの意味もあるので、散歩しましょう
成犬時には、1日20分程度の散歩が理想です。
チワワが子犬のうちに激しい運動をさせると、体調を崩すこと、骨折・脱臼することがあります。
激しすぎる運動は避け、愛犬の様子を見ながら適度な運動をさせましょう。
【お手入れのポイント】
抜け毛が多い犬種の中では、チワワは比較的お手入れがしやすい犬種です。
ブラッシングをメインにシャンプーや爪切り・耳掃除などを行えば、お手入れは十分です。
チワワの手入れを行う頻度を表にまとめたので、ぜひ参考にしてください。
ブラッシング |
毎日 |
歯磨き |
|
涙焼けのケア |
|
シャンプー |
月1~2回 |
耳掃除 |
汚れが目立ったとき |
爪切り |
爪が伸びているとき |
【しつけのポイント】
賢く学習能力が高いチワワは、比較的しつけのしやすい犬種です。
トイレのしつけやクレートトレーニング、コマンドトレーニングも覚えるのが早い子が多いです。
飼い主がリーダーであることを認識させつつ、たくさん褒めながらしつけをしましょう。
どの犬種にもいえますが、長々と怒ることは原則NGです。
もし、吠えたり噛んだりなどのいけないことをしてしまったら、声のトーンを下げて短く「ダメ!」と一言注意しましょう。
まとめ
小さな身体にも関わらず勇敢で飼い主に忠実なチワワは、非常に人気の高い小型犬です。 他の犬種に比べて、運動があまり必要なく、マンションなどでも飼えるため、さまざまなライフスタイルの方に飼いやすい犬種だといえるでしょう。 関節や骨が弱いため、激しい運動はさせず、部屋にはクッションフロアなどを敷き、骨に負担をかけないような環境作りをする必要があります。 また、落下などの衝撃で簡単に骨折することもあるので、抱っこするときでも、絶対に落とさないように気をつけましょう。 子犬のうちは低血糖にも注意が必要で、食事をこまめに与えましょう。 賢くて飼い主に忠実な世界最小の犬種でかわいらしいチワワに癒されながら送る生活はいかがでしょうか。 ぷにぷにPaw(ぽー)では他の犬種についても詳しく解説しております。 ご興味のある方はぜひお読みください。