犬の問題行動のなかで、一緒に暮らしている人間がもっとも不快に感じてしまうのは、おそらく犬がうんちを食べる「食糞」ではないでしょうか? 犬の食糞は個体差があるものの、一般的に、犬は他の犬や猫など他の動物の排泄物も食べてしまうと言われており、その理由はいろいろあるようです。 そこでなぜ犬はうんちを食べてしまうのかの理由、またどのようにすれば食糞をやめさせられるのかについてご説明いたします。
1. 犬がうんちを食べてしまう食糞行動の理由
まずは、犬がうんちを食べてしまう「食糞」について説明していきます。
1) 犬がうんちを食べてしまう理由
犬がうんちを食べる理由は単純であり、まず「退屈なのでひまつぶしのために何となく」食べるようで、次に「うんちは食べ物のにおいがしておいしそう」だからなのです。
一度、うんちを食べてみて満足感を得たり、そして食べたことで家族が騒ぐとそれが喜んでいると勘違いしてしまい、その行動が習慣化してしまいます。
この理由は基本的に子犬に当てはまるのですが、成犬でも食糞をしてしまう場合は次の3つが食糞の理由としてあります。
2) 成犬の食糞行動の3つ理由
①長期間、劣悪な衛生環境で飼育されていた犬は、食糞などの問題行動が多いと指摘されています。
②子犬の頃より好んで食べているということが多いようです。
③消化機能があまりよくない犬は、ウンチのなかに残っている栄養素を得るため食糞行動が起こると考えられています。
その他、問題行動ではなく母犬の本能的行動として子犬のウンチを食べることがありますが、この行動は外敵から子犬を守る防衛行動のひとつなのです。
2. 犬がうんちを食べてしまう食糞行動をやめさせる方法
では、愛犬に食糞をやめさせるにはどうしたらいいのでしょうか?
1) 排便後の迅速処理と環境改善
食糞をやめさせるためには、まず排便後のうんちの後片付けを素早く行うことが基本であり、飼育環境面の対策としてハウスとトイレは別にしておくことがポイントです。
また、犬がうんちに対して興味をもたないように、食糞行動が起きそうになったら犬の気を引いて別の行動をさせる訓練を繰り返し行いましょう。
2) 食糞問題は獣医師に相談しよう
犬の食糞の状況によっては健康に害を及ぼす可能性がありますので、獣医師に相談し、犬がうんちを食べると気持ち悪くなるごはんの添加剤をもらい対処しましょう。
3) 食事の見直し
消化がよくない犬には、毎日与えているドッグフードなどを替え、消化のよいモノに見直すことで食糞行動の改善が期待できます。
~関連記事~
● 成犬のうんちの回数はどれくらいが適正なのか?