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  • 犬の健康
  • 2025/10/01

犬がオシッコをなめる理由とは?危険性とやめさせ方を徹底解説

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犬が自分や他の犬のオシッコをなめる姿を見て、驚いたり不安に感じたことはありませんか? 実は犬にとって、オシッコのにおいを嗅ぐ・なめるといった行動には本能的な理由があります。 ただし、そのまま放置してしまうと健康リスクにつながる可能性も否定できません。 今回は「犬がオシッコをなめる理由」「考えられる危険性」「やめさせるための具体的な方法」を総合的に解説します。 飼い主さんが不安を減らし、愛犬との生活を安心して送れるよう、実用的な情報をお届けします。

犬がオシッコをなめる主な理由

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犬がオシッコをなめるのには、本能や環境、体調など複数の要因があります。 まずは「なぜそんな行動をするのか」を理解することで、適切な対応につなげていきましょう。 【考えられる主な理由】 ●本能的な習性 ●環境やストレス ●栄養不足や病気 ●免疫への作用

本能的な習性によるもの

犬は嗅覚に優れた動物で、においを通じてさまざまな情報を読み取ります。

とくに尿は「犬同士の名刺」のような役割を果たし、性別・健康状態・発情の有無などを確認することができます。

その延長で「なめる」という行動が見られることがあります。


また、母犬が子犬の排泄時になめて世話をする習性も関係しています。

子犬がまだ自力で排泄できない時期には、母犬が刺激を与えて尿や便を出させ、それを舐めとって清潔を保つのです。


つまり、時には犬のコミュニケーションの一環として、オシッコをなめることが本能的な行動であるケースも少なくありません。


環境やストレスが原因

本来は一時的な本能行動にとどまるはずのオシッコをなめる行為ですが、環境によっては繰り返し見られるようになることがあります。


例えば、長時間の留守番や散歩不足などによってストレスがたまると、犬は気持ちを紛らわせるために同じ行動を繰り返す「常同行動」をとることがあります。

その一つが、トイレに残った尿をなめることです。


また、飼い主が驚いたり慌てたりする様子を見て「注目してもらえる」と学習してしまうケースもあります。

この場合、愛犬はストレス解消と同時に「構ってもらうための手段」としてオシッコをなめる行動を繰り返してしまうのです。


栄養不足・病気の可能性

犬がオシッコをなめる背景には、体の状態が関係していることもあります。

例えば、食事で塩分やミネラルが不足している場合、体が自然にそれを補おうとして尿をなめる行動が出ることがあります。


さらに注意が必要なのは、病気が隠れているケースです。

糖尿病や腎臓病になると尿の匂いが強くなり、それに反応して犬が気にすることがあります。


また、ホルモンバランスや代謝に異常がある場合にも同様の行動が見られることがあるため、オシッコをなめる行為が頻繁に続くときには病気の可能性も視野に入れて様子を観察しましょう。


免疫力を高めるため

一部の専門家の間では、犬が自分の尿をなめることで体外に排出された細菌や微生物等に少量触れることになり、それが免疫を刺激する可能性があると考えられています。


いわゆる「自然免疫」を強化する一環としての行動とみなされることもあるのです。


ただし、これは必ずしも健康に良いとは限りません。

確かに体が微生物に触れることで免疫は発達しますが、病原菌に感染するリスクも同時に抱えるため、積極的に放置して良い理由にはなりません。


犬がオシッコをなめることで考えられる危険性

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一見すると不思議なだけに思える行動ですが、放置すると健康面でのリスクが隠れています。 感染症や消化器トラブルなど、具体的にどんな危険があるのか確認していきましょう。

感染症や寄生虫のリスク

最も注意すべきは、病原菌や寄生虫の感染リスクです。

犬の尿には、大腸菌やレプトスピラ菌など、人間にも感染する可能性のある病原体が含まれている場合があります。


とくに散歩中に他の犬の尿をなめてしまうと、感染症のリスクが高まります。


レプトスピラ症は重症化すると肝臓や腎臓にダメージを与え、命に関わるケースもあるため、軽視はできません。


関連記事:【獣医師監修】犬のレプトスピラ症とは?症状・感染経路・予防法を徹底解説



嘔吐や下痢など消化器症状

尿は本来、体が不要とした老廃物を排出するものです。

そのため、口にすることで胃腸に負担をかけ、嘔吐や下痢といった消化器症状を引き起こすことがあります。


とくに免疫力が低下している子犬や老犬は、汚染された尿をなめることで腸炎を起こすリスクが高くなります。

健康な成犬でも繰り返すことで体調不良につながる可能性があるため、注意が必要です。


行動が習慣化してしまうリスク

「一度だけだから大丈夫」と思って放置していると、犬がその行動を学習してしまい、習慣化する恐れがあります。


とくに散歩中に他の犬のオシッコをなめる癖がつくと、飼い主の制止が効かなくなり、毎回の散歩がストレスになってしまうこともあります。

習慣化する前に対策を講じることが大切です。

犬がオシッコをなめるときの対処法

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愛犬がオシッコをなめる行動を見せたときには、強く叱るよりも「環境を整える」「注意をそらす」などの工夫が効果的です。 日常の中でできる小さな習慣や対処法を積み重ねることで、行動の改善につながります。 【主な対処法のポイント】 ●行動を見たらすぐ止め、短く声をかけて注意を切り替える ●室内のトイレ環境を清潔に保ち、ペットシーツはこまめに交換する ●散歩や遊びを十分に取り入れてストレスを軽減する ●散歩中はリードを短めに持ち、他の犬の排泄跡に近づけない ●栄養バランスや水分摂取を見直し、体調に不安があれば動物病院へ

1. 行動を見たらすぐ止める

愛犬がオシッコをなめようとしたら、短く「ダメ」と声をかけ、別の行動に注意を向けましょう。


ここで大切なのは「強く叱らないこと」です。

大声を出してしまうと犬が不安になり、かえってストレスから同じ行動を繰り返す可能性があります。


代わりに「おいで」や「待て」などのコマンドを使い、行動を切り替えられるように練習しておくと、散歩中でもスムーズに制御できるようになります。


2. 室内環境を整える

室内でのトイレ環境が清潔に保たれていないと、犬が好奇心からオシッコをなめてしまうことがあります。

ペットシーツは排泄後すぐに交換し、常に清潔な状態を維持しましょう。


また、トイレの場所が落ち着かない・騒がしいなどの環境的要因があると、犬がストレスを感じて異常行動につながることもあるため、トイレはできるだけ静かで安心できる場所に設置するのが理想です。


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3. 運動でストレスを軽減させる

ストレスは犬の異常行動の大きな要因です。

散歩が短すぎたり、遊びの時間が少なかったりすると、エネルギーが発散できず、結果としてオシッコをなめる行動につながることがあります。


毎日の散歩時間は犬種や年齢にもよりますが、成犬であれば1日2回・合計1時間以上を目安に確保すると良いでしょう。


また、ボール遊びや知育トイを取り入れるのも効果的です。

心身ともに満たされることでストレスが減り、問題行動の予防につながります。


4. 散歩中はリードを短く持つ

散歩中にほかの犬のオシッコをなめてしまうのは、最も感染リスクが高い行動です。

これを防ぐためには、リードを短めに持ち、愛犬が地面の排泄跡に顔を近づけられないようにコントロールすることが重要です。


とくに街中やドッグランなど、多くの犬が行き来する場所では細心の注意を払いましょう。

飼い主が一歩先に気を配ることで、未然にリスクを回避することができます。


5. 栄養・健康チェックを行う

犬がオシッコをなめる原因に栄養不足や病気が隠れている可能性もあるため、食事や体調の見直しも欠かせません。


フードの内容を確認し、必要な栄養素(とくにミネラル・ビタミン)が不足していないかをチェックしましょう。

また、十分な水分をとれているかどうかも重要です。

尿の色が濃すぎたり匂いが強い場合には、水分不足や内臓疾患のサインかもしれません。


異常が続く場合は、迷わず動物病院で検査を受けることをおすすめします。

早期発見・早期治療が犬の健康を守る最善策です。

動物病院に相談すべきケース

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「多少なら大丈夫」と思いがちですが、実は病気や体調不良のサインが隠れていることも少なくありません。 とくに以下のような様子が見られた場合は、自己判断で放置せず、早めに受診することをおすすめします。 【受診を検討すべきサイン】 ●頻繁にオシッコをなめるようになった ●嘔吐や下痢などの消化器症状を伴っている ●尿の色や匂いに普段と違う異常がある ●散歩中に他の犬の尿を積極的になめようとする これらは単なる癖ではなく、感染症や内臓疾患の兆候である可能性があります。 放置すれば体調が悪化したり、治療が長引いたりすることもあるでしょう。 さらに、人獣共通感染症(レプトスピラ症など)の場合は、飼い主や家族に感染が広がる恐れもあります。 気づいた段階で動物病院を受診することが、愛犬の健康を守る最善の一歩です。 受診の際には「なめる回数」「尿の状態」「体調の変化」をメモして伝えると、より正確な診断につながります。

まとめ

犬がオシッコをなめる行動には「本能」「環境要因」「病気」といった複数の背景があります。

中には自然な行動の一部として理解できるものもありますが、放置すると感染症や消化器トラブル、さらには習慣化による生活上の問題につながる危険性も否定できません。


飼い主ができる対策は、行動を見たらすぐに止めること、清潔な環境を整えること、十分な運動と遊びを与えること、そして栄養や健康状態を見直すことです。

それでも改善が見られない場合や体調不良が伴う場合は、早めに獣医師へ相談しましょう。


気になる行動が続くときは、専門家に相談することが飼い主と犬にとって一番の安心です。

愛犬の健康を守りながら、毎日の生活をより快適にしていきましょう。

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ぷにぷにpaw編集部

動物看護師やトリマーの有資格者や愛犬家など犬が大好きな人が編集しております。 愛犬家の皆様に正しい情報をお伝えできるよう、わんちゃんについて日々勉強をしております。

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