• 動画付記事
  • 2022/12/05

犬の『立て』の教え方~ドッグトレーナーの動画解説付き~

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今回は、「タテ」の指示に挑戦してみましょう。 「タテ」は4つ肢で立つ姿勢です。オスワリやフセとは違い、あまり教えたことが無い犬も多いのではないでしょうか。 ただ、立つ姿勢ができると便利です。 例えば、散歩の後に足を拭いてあげる時。座ってしまうと後ろ足がうまく拭けませんよね。また、診察台やトリミング台の上で立っていられると、爪切り、検温などの時、理想的ですし、休んでいる状態から歩かせたい時、動いてもらいたい時などにも使えると便利です。 また、立ち上がるときに後ろ足を使うので、良い筋トレになります。 老犬になると、後ろ足から弱まっていくので、意識して動かすようにすると、予防として良いでしょう。 中には、オスワリとフセだけ教えていると、どちらかやっておけば褒めてもらえるだろうと、当てずっぽうで、きちんと人の言葉を聞かないことがあります。オスワリ、フセに加えて、「タテ」という3つ目の姿勢を教えると、1/3の確率でしか当たらないようになるので、きちんと聞き分けるようになるというメリットもあります。

犬の『立て』を動画で解説

犬の『立て』をドッグトレーナーの動画を参考に解説していきます。

Step1:ご褒美を使ってフセの姿勢に誘導する

まず、犬を「オスワリ」もしくは「フセ」の姿勢にします。そこから、タテの姿勢になるように、犬の大好きな食べ物を手に持って、誘導します。鼻先から少し手前に引く様に、一歩歩き出すような形でゆっくり誘導しましょう。

タテの姿勢が取れたら、「いい子」などの褒め言葉をかけてからご褒美をあげましょう。

 

☆ポイント

①手を動かしすぎない

犬を手前に誘導しすぎると、タテではなく、そのまま歩いてしまいます。手は少し動かしてピタッと止めましょう

 

②水平に誘導する

誘導するときに、手を上に動かすと、手を見上げて座ってしまいます。犬が立ち上がった時の鼻の高さを意識して、地面と水平に誘導しましょう。

 

③立っている状態で食べさせる

立った状態で食べ物をあげることを意識しましょう。立ったあと、座ってから食べたり、動いてから食べたりしないように、ビシッと立っている状態で食べさせてください。

 

Step2:タテの姿勢を維持する

ご褒美の誘導でスムーズに立ち上げるようになったら、タテの姿勢を少し維持させるようにします。犬を立たせてから、少し間をおいてからほめてあげるように練習します。徐々に時間を延ばし、2~3秒くらい維持することを目標に頑張りましょう。

誘導した後、人が手を引いても、立ったままの姿勢でいられるようにすることが大切です。

 

また、両手にご褒美を持ち、犬を誘導しタテの姿勢になったら、反対の手からご褒美をあげて下さい。そうすることで、ご褒美を手に持たなくとも、人の手の合図、つまりハンドサインでできるようになります。段々とご褒美を持たずに練習しましょう。もし、ご褒美を持たないとできないという場合は、またご褒美を持って練習しても大丈夫です。ご褒美を隠し持つようにして、持っているかどうかわからなくすることや、徐々に小さいご褒美を持つようにすると、スムーズに覚えていきます。

 

Step3:言葉の合図でできるようにする

最後に、言葉を教えましょう。「タテ」や「スタンド」など好きな言葉を一つ決めます。

言葉をかけてから、ハンドサインを出し、結び付けるように教えていきます。

 

「タテ」→ハンドサイン→犬が立つ→いい子→ご褒美

 

この手順を何度も繰り返し練習しましょう。

「タテ」という言葉とハンドサインを分けて出すようにして、さらに、ハンドサインを小さくしていくと言葉を理解していきます。

犬の『立て』のポイントまとめ

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「立て」の説明はいかがでしたか? ポイントは3つです。 1.誘導の手を動かしすぎない事 2.立った姿勢でご褒美を食べさせること 3.立った姿勢を少し維持できるようにすること 犬に立つことを理解させるのは、意外と難しいです。ポイントを抑えてぜひ教えてみて下さい。

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鈴木拓真

麻布大学獣医学部動物応用科学科卒業。 スタディ・ドッグ・スクール所属のドッグトレーナー。 毎週末行なうレッスンには多くの飼い主と犬たちが集まる。 預かりや訪問など様々なしつけ/指導を行なう中、動物系専門学校の講師も務める。

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