あなたは犬の安楽死についてどう考えていますか? 賛成、反対、どちらの意見もあるでしょう。 そして、そのどちらの意見も間違ってはいないはずです。 当たり前のことですが、犬は話すことができないため「死にたくない」、「苦しい」といったことは飼い主に意思表示できません。 「犬の安楽死の是非」に対しての正しい答えはいつまでも見つからないものですが、今一度、この記事をきっかけに犬の安楽死について一緒に考えてみませんか?
1. 犬の安楽死を選択する理由:愛犬がこれ以上苦しむのを見たくない
犬の安楽死を選択する人のほとんどが、愛犬が病気や事故などで苦しんでいるということを理由に挙げます。 「これ以上愛犬が苦しんでいる姿を見たくない」と考え、安楽死を選択するのでしょう。 この選択が間違っているかどうかは、人それぞれ意見があるでしょうし、正解はありません。 もしかしたら、犬自身は「苦しくてもう我慢できない」と考えていたかもしれませんし、「もっと生きていたい、もっとご主人と一緒に過ごしたい」と考えていたかもしれません。 ただ、ひとつだけ言えることは、安楽死を安易に選択すると必ず後悔するということです。 そのため、もしも愛犬を安楽死するという選択肢があるのであれば、家族とよく話し合い後悔のないように決断をしましょう。 中には、苦しい愛犬を見るのがつらいからと言って、保健所に連れて行く人がいるようですが、安楽死を目的として保健所に愛犬を連れて行くことは絶対にやめましょう。 保健所は安楽死をさせる施設ではありません。 迷子の犬など保護された犬を一時的に預かる施設です。 愛犬と最期まで一緒にいることが飼い主の義務ではないでしょうか?
2. 犬の安楽死を選択しない理由:何があっても最期まで看取りたい
安楽死をしない人の意見としては、「愛犬が苦しんでいても、最期まで看取りたい」ということです。 安楽死を選択する理由が何であろうが、天寿をまっとうさせずに安楽死を選択してしまうと後悔をしてしまう飼い主もいますが、この選択も間違ってはいないと思います。 犬は本能的に「生きたい」と感じているでしょうし、人間と異なり自ら死を選択することはありません。 そのため、なるべく愛犬の側に寄り添い、たとえ病気が回復はしなくとも安楽死を選択せずに最期まで看取ることも、愛犬への愛情と言えます。
3. 犬の安楽死の費用
犬の安楽死には、心臓や脳の機能を一瞬で停止させる薬品、「ペントバルビタールナトリウム」を使用します。 費用は病院や犬種によって異なりますが、1万円前後です。 ただし、何度も言いますが、絶対に安易な気持ちで安楽死を選択しないようにしてください。
犬の安楽死はお別れの選択肢の一つ
いつか必ずお別れというのは訪れます。 一緒に暮らしてきた愛犬のことを一番よくわかっているのは、飼い主である家族の皆様です。 一緒に最後まで生き抜く愛情もあるでしょう。 長くつらい時間を終わらせてあげる愛情もあるでしょう。 どちらにしても決めるのは家族である飼い主です。 その選択に責任を持ち、これまで一緒に暮らしてきた愛犬のためにもどうぞ悔いのないものにしてください。 ひとつでも多くの命が、幸せな最期を迎えられることを心より願っています。