この記事では、グレート・デーンを飼おうと考えている方へ、グレート・デーンの特徴や性格、大きさ、値段相場、飼い方のポイントなどをご紹介します。グレート・デーン飼育の参考にしてみてください。
グレート・デーンの特徴
「やさしい巨人」と言われ、世界一背の高い犬種としてギネス世界記録に登録されるほどの超大型犬、グレート・デーン。 ドイツ原産ですが、「大きなデンマーク人」が、「グレート・デーン」という犬種名の語源のようです。 しかしデンマークとの関連はわかっていません。 ドイツでは「ドイチェン・ドッゲ」が正式名称です。 グレートデンの祖先は、マスティフであったといわれています。 17世紀ころから使役の目的や毛色に応じて猟犬や軍用など、古くから人間と共に歩んできた犬種です。 この大きな体は害獣を駆除するのに非常に役に立ちました。 日本には明治頃に輸入され、土佐犬との交配に使われていましたが、今も日本ではなかなかお目にかかれない珍しい犬種ですよね。 アメリカでは原産のドイツに劣らぬ人気の犬種となっています。
グレート・デーンの被毛・抜け毛
JKC(ジャパン・ケンネル・クラブ)によるとフォーン&ブリンドル、ハールクイン(ホワイトにブラックの斑)&ブラック、ブルーの3つの異なったバラエティーで繁殖される毛色が認められています。
短毛のシングルコートですが、体の面積が大きいため手入れには時間がかかるでしょう。抜け毛も多く感じるでしょう。
グレート・デーンの性格
ちょっと強面で大きな体ですが、友好的で優しく、飼い主に対して献身的です。子供達にも優しく接することができます。 家族以外には控えめに接します。挑発に対しても忍耐力が強く、攻撃的にならないことを優先して繁殖されてきた犬種です。
グレート・デーンの大きさ
グレート・デーン 成犬の体高
JKCの規定によると、グレート・デーンの成犬時の体高はオス80cm~、メス72cm~が一般的です。
国によっては健全でバランスが良ければ大きければ大きいほどいいとしていることもあるので、これよりも大きくなる可能性も十分にあります。
グレート・デーン 成犬の体重
グレート・デーンの成犬時の体重はオス54~65kg、メス45~55kgが一般的です。
グレート・デーンの値段・価格相場と選び方
グレート・デーンの価格相場は35万円~50万円となっています。 ペットショップで見かけることはほとんどないと思われますので、ブリーダーを探しましょう。
グレート・デーンの選び方
グレート・デーンの子犬を選ぶときには、以下のポイントをチェックしましょう。
健康体かどうかのチェック |
・毛並みがきれいか ・口の中は綺麗なピンクで噛み合わせが良好か ・目ヤニはなくキレイか ・鼻は湿っているか ・耳の中に異常や異臭はなく綺麗に立っているか ・立ったときの肩や前腕・胸部ががっしりしているか ・お尻の周りが汚れていないか ・不自然な歩き方をしていないか ・抱き上げたときにずっしりした重みがあるか |
性格のチェック |
・元気に遊んでいるか ・遠くから声をかけたときに反応するか ・こちらに対し尻尾を振ってくれるか ・抱っこされたときにおとなしいか |
血統・将来の大きさのチェック |
・遺伝病やデメリットとなる特性を親や祖先・兄妹が持っていないか ・JKC発行の血統証明書はついているか ・数代先までファミリーツリーを確認できるか |
グレート・デーンはたれ耳と立ち耳がありますが、JKC(ジャパン・ケンネル・クラブ)では特に規定はないようです。
基本的に断耳は生後7~10週に、断尾は生後3~7日頃に行います。
もしグレート・デーンをありのままの姿でお迎えしたい方は、断耳をしていないブリーダーさんから迎え入れるか、立ち耳の子をお迎えしたい場合は、そのような処置をしているブリーダーさんを探しましょう。
飼い方のポイント
お迎え時のポイント
子犬のお迎えに行く際には、必ずペットシーツを敷いたキャリーケースを用意しましょう。
安全に子犬を運べるよう、子犬の大きさに適した頑丈なキャリーケースを使ってください。
お迎え時には、食事やトイレの仕方、健康診断やマイクロチップの有無など、子犬の現在の状況を聞いておくことを忘れないようにしましょう。
かかりつけになる動物病院を事前に探しておくことで、お迎え後の健康診断などをスムーズに受けることができます。
グレート・デーンの子犬をお迎えする際には、以下のグッズを用意しましょう。
- サークルやケージ
- トイレトレー
- 首輪やハーネス
- リード
- 食器
- 給水機
- お迎え先で食べていたフード
- スリッカー・コームブラシ
- ペットヒーター(10~5月の場合)
- 爪切りやシャンプーなどのケア用品
- おもちゃ
- 除菌消臭剤 など
お迎え前には子犬が誤って飲み込んでしまわないよう、床に物はできるだけ置かない環境づくりをかかさないようにしましょう。
寒い時期・暑い時期にお迎えをする場合には、ペットヒーターやエアコンで温度管理をしっかり行ってください。
お迎え当日から3日ほどは、なるべくケージから子犬を出さず環境に慣れてもらいましょう。
初日~1週間はじっくりと様子を見て、その後にスキンシップをとっていくと子犬の愛犬に不安をあまり感じさせずに慣れさせることができます。
成長期・成犬期のポイント
グレート・デーンを飼育する際には、飼育や食事、運動やしつけなどさまざまなポイントを知っておく必要があります。
ここでは、グレート・デーンと暮らしていく上でのポイントを解説します。
【飼育のポイント】
グレート・デーンは、超大型犬のため、家族に迎える場合はかなり広い住居、庭がある環境がいいでしょう。
また、力も非常に強いため制御できる体力はもちろん、散歩にも合わせられる体力が必要です。
その大きさゆえの食費や、医療費、介護費も覚悟して用意してあると安心です。
【食事のポイント】
大型犬であるグレート・デーンは、胃がねじれる胃捻転や腹部にガスがたまる胃拡張を起こしやすい犬種です。
胃捻転を発症すると血流の悪化で胃が壊死し、最悪の場合、命を落とすこともあります。
胃拡張・胃捻転は食後2時間以内の運動を控えることで予防できます。
超大型犬のため、診てくれる動物病院は限られることがあります。
急な体調不良に対応してくれるかかりつけの動物病院も見つけておきましょう。
グレート・デーンは2年かけて成犬になります。食事の回数は消化器系の成長に合わせて変えていく必要があります。
成長段階に合わせたご飯の回数を表にまとめたので参考にしてください。
~生後6ヶ月半 |
4回 |
生後6ヶ月〜2歳 |
2,3回 |
2歳以降 |
2回 |
【運動のポイント】
グレート・デーンは非常に運動量の多い犬種で、走ることが大好きです。
散歩は1日2回、1時間/回(1日2時間)することが理想です。
個体差がありますが、毎日の散歩を行っても運動が足りずにストレスを感じてしまう子もいます。
定期的にドッグランへなどに通い、適度に運動させましょう。体が大きく関節への負担がかかるため、運動のさせすぎは好ましくないでしょう。
【お手入れのポイント】
短毛種のグレート・デーンは、比較的お手入れが楽ですが、面積が多いため時間はかかるでしょう。
週に1~2回を目安にラバーブラシや獣毛でブラッシングし、蒸しタオルなどで定期的に体を拭いてあげましょう。
もしシャンプーをトリマーさんにお願いしたい場合は、事前にグレートデーンを受け付けているかを確認しましょう。
表にグレート・デーンに必要なお手入れをまとめたので、ぜひ参考にしてください。
ブラッシング |
週に1~2回 |
シャンプー |
月1~2回 |
歯磨き |
毎日 |
爪切り |
月1~2回(爪が伸びていたら) |
耳掃除 |
汚れが気になったら |
【しつけのポイント】
グレート・デーンは優しく賢い犬種なので、教えたことを比較的すぐに覚えてくれるでしょう。
しつけで気を付けることは、超大型犬で力が強いので、ある程度ではなく徹底してしつけをする必要があります。
幼いうちからトレーニングを徹底し、飼い主がボスであることを学ばせましょう。
生後3~12週の時期は社会化期と呼ばれ、犬が様々な刺激に適応できるようになる期間があります。
この期間に他の人や犬と触れ合わせることで、社交性のある子に育てることができるので、パピーパーティやパピークラスに参加することをおすすめします。
トイレトレーニング |
決められた場所でトイレをできるようにする |
クレートトレーニング |
クレートに入ったまま大人しくできるようにする |
コマンドトレーニング |
「お手」「お座り」「伏せ」などのコマンドをこなせるようにする |
噛み癖のトレーニング |
噛んでよいもの・いけないものの区別できるようにさせる |
吠え癖のトレーニング |
無駄吠えをさせないようにする |
リーダーウォークのトレーニング |
引っ張ることなく、飼い主の横について散歩できるようにする |
まとめ
大きな体と心を持ったグレート・デーン。 飼い主や家族には甘えた顔を見せてくれるので虜になってしまうでしょう。