犬への手作りごはんとして生肉や加熱した肉を与えることもありますが、飼い主としてはそのメリットやデメリット、注意点をしっかり理解することが重要です。 この記事では、犬に肉を与える際のメリット・デメリット、注意点、与えてもいい肉、与えてはいけない肉の種類等について詳しく解説します。
犬に生肉を与えるメリット・デメリット
犬に生肉を与えるメリット・デメリットを解説します。
犬に生肉を与えるメリット
自然な食事に近い
生肉は犬の祖先であるオオカミの食生活に近く、必要な栄養素を自然な形で摂取できます。
栄養価が高い
生肉には、タンパク質、脂肪、ビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。
また、水分量も多いため、水分補給にも役立ちます。
歯の健康を保つ
生肉を噛むことで歯垢が落ち、デンタルケア効果があります。
犬に生肉を与えるデメリット
感染症のリスク
生肉にはサルモネラ菌や大腸菌、寄生虫などが含まれる可能性があり、食中毒の危険があります。
食中毒にかかった犬の吐しゃ物や糞便にもウイルスは存在するため、それを片付ける人間にも感染するリスクがあります。
栄養バランスの考慮
生肉だけを与えると、犬に必要な栄養素が不足する場合があります。
特に、カルシウムやビタミンが不足することがあるため、野菜など他の食材やドッグフードで補い、バランスの取れた食事にする必要があります。
手間と時間がかかる
生肉は冷凍保存ができますが、与える前に解凍する必要があるため、時間がかかります。
犬に加熱した肉を与えるメリット・デメリット
犬に加熱した肉を与えるメリット・デメリットを解説します。
犬に加熱した肉を与えるメリット
安全
加熱することで、サルモネラ菌や大腸菌を殺菌できるため、感染症や食中毒のリスクが減ります。
75~100℃で加熱すると良いとされています。
消化しやすい
加熱された肉は繊維が柔らかくなるため消化吸収しやすくなります。
加熱することで脂質も落ちます。
保存しやすい
火を通した肉は冷蔵保存しやすく、生肉よりも傷みにくいです。
犬に加熱した肉を与えるデメリット
栄養素が減少
一部の栄養素(特にビタミンや酵素)は熱に弱く、加熱する過程で失われることがあります。
また、過剰に加熱するとタンパク質が変性し、アレルギーの原因物質になってしまう場合もあります。
味や風味が変わる
加熱した肉は生肉よりも旨味と香りがアップしますが、一部の犬は加熱された肉よりも生肉の方が好むことがあります。
脂が酸化する可能性がある
高温調理により脂肪が酸化し、健康に悪影響を与える可能性があります。
与えてもいい肉・与えてはいけない肉の種類、状態
ここでは犬に与えてもいい肉・与えてはいけない肉の種類、状態について解説します。
与えてもいい肉の種類、状態
加熱した鶏肉
鶏の胸肉やもも肉は、タンパク質が豊富で消化も良好です。
毛艶を保つビタミンAや、血中のコレステロールを下げてくれる不飽和脂肪酸も含まれています。
皮以外の部位は脂質が少ないのでダイエット時にも与えることができます。
牛肉(生・加熱)
牛の赤身肉は栄養価が高く、ビタミンB群やタウリン、良質な動物性たんぱく質が含まれています。
また、鉄分も多く含まれており、貧血の予防になります。
注意点としては脂身が多いと、下痢や嘔吐してしまったり、肥満に繋がる可能性がありますので、脂身の少ない部位、もしくは脂身をカットしてあげましょう。
加熱した豚肉
豚肉もタンパク質やビタミンB群の栄養素が高く、疲労回復の効果が期待できます。
豚肉も脂身は与えないようにしましょう。
馬肉(生・加熱)
馬肉は馬刺しのような生食用であれば生のまま犬に与えても大丈夫です。
低カロリーでタンパク質が多いため、ダイエットの時にもおすすめです。
魚(生・加熱)
人間の刺身用の生魚は犬に与えても問題ありません。ただし、骨はすべて取り除いてから与えましょう。
魚はオメガ3脂肪酸を含み、皮膚や被毛に良い影響を与えます。
脳機能の重要な栄養素のDHAという脂肪酸も含んでおり、成長期や高齢期に与えると効果的です。
与えてはいけない肉の種類、状態
生の鶏肉・骨
生の鶏肉は大腸菌やサルモネラ菌、カンピロバクターなどの食中毒の原因となる細菌が付着している可能性があります。
与える際は中までしっかりと加熱して与えましょう。
鶏の骨にも食中毒の原因となる細菌が存在しているため、与えないでください。
また、骨が割れて尖った破片となり、消化管を傷つける危険性があります。
生の豚肉
生の豚肉にはサルモネラ菌やE型肝炎ウイルス、トキソプラズマなどの食中毒を起こす菌が付着している可能性があります。
与える際は中までしっかりと加熱して与えましょう。
脂肪分の多い肉
脂肪分が多い肉は、消化不良や膵炎を引き起こす可能性があります。
特に牛・豚の脂肪部分は避けましょう。
加工肉
ソーセージやベーコンなどの加工肉は、塩分、脂質、香辛料などの添加物が多く含まれているため、犬にとっては危険です。
塩分過多は腎臓などに負担がかかるので注意しましょう。
一部の魚介類
生のタコ・イカ・アワビ・エビ・カニに含まれているチアミナーゼという酵素はビタミンB1を分解してしまうため、ビタミンB1欠乏症を引き起こす可能性があります。
食欲不振や嘔吐、痙攣、ふらつきといった症状が現れます。
加熱すればチアミナーゼは消滅するので、与え方に注意しましょう。
また、サバ、アジ、イワシといった青魚はアニサキスという食中毒の原因になる寄生虫が付着していることがあるので、気を付けましょう。
腐った肉や古い肉
もちろん、腐った肉や品質の悪い肉は絶対に与えないようにしましょう。感染症のリスクが非常に高くなります。
注意点
獣医師との相談
生肉を与える前に、必ず獣医師に相談しましょう。
犬の健康状態や必要な栄養素に基づいてアドバイスを受けることができます。
肉の新鮮さ
新鮮で品質の良い肉を選びましょう。
冷凍保存された肉や、信頼できる業者から購入しましょう。
スーパーで販売されている肉は「生食用」と「加熱用」がありますので、表示されている用途で犬に与えてください。
適切な量の管理
生肉を与える際には、適切な量を守ることが大切です。
目安は犬の体重の5%程です。
他の食材やドッグフードのカロリーも考慮して与えましょう。
生肉と加熱した肉どっちがいいの?
犬の健康状態や好み
消化器系に問題がある場合は、加熱した肉が良いかもしれません。
逆に、健康な犬であれば生肉を少量与えても問題ないでしょう。
生肉や加熱した肉の方が食いつきが良い場合や、アレルギーがある場合等、犬それぞれの好みや体質に合わせて与えましょう。
感染症のリスク
生肉を与える場合は、新鮮で高品質なものを選び、衛生管理を徹底する必要があります。
どの種類の肉であっても加熱した肉の方が安全です。
獣医師のアドバイス
最も重要なのは、獣医師と相談して犬の特性や健康状態に基づいた食事を与えることです。
まとめ
どちらにもメリット・デメリットがあるため、愛犬の体質やライフスタイルに合わせた選択をしましょう。 安全に生肉を与えたい場合は、冷凍で寄生虫リスクを下げたり、新鮮なものを選ぶと良いでしょう。 加熱肉を与える場合は、過度に火を通しすぎず、栄養バランスを考えながら与えることが大切です。