犬の健康状態を把握するためには、普段からの細かな観察が重要です。 その中でも「体温」は、健康管理において大事なサインとなります。 犬は言葉を話すことができません。体温と健康状態の関係を理解し、早期に異常を見つけることが飼い主の大切な役目です。 そこで「正常な体温ってどれくらいだろう?」と思うことはありませんか? 犬の平均的な正常体温は人間よりも高めです。 また、軽い運動や興奮があれば体温がさらに上がることもありますし、病気や寒さが原因で体温が低くなることもあります。 そのため、犬の体温の正常な範囲や、その範囲を超えることがどのようなことにつながるのかを理解してから体温をチェックすることが重要です。 この記事では、犬の正常な体温の範囲や、体温が高い・低い場合に考えられる原因、さらに体温を正確に測る方法を解説します。 これを知っておけば、体温から愛犬の健康状態をより確実に把握でき、異常を感じたときにはすぐに適切な対応ができるようになります。 愛犬の健康を守るために、ぜひ参考にしてみてください。
本記事の内容
1. 犬の正常な体温とは? 2. 犬の体温が高いときに考えられること 3. 犬の体温が低いときに考えられること 4. 犬の体温を確認する方法 5. おわりに
1. 犬の正常な体温とは?
犬の正常な体温は人間と比べてやや高めで、一般的には 38℃〜39℃ の範囲です。
犬と人間の体温の違い
人間の平熱は約36.0℃〜37.0℃ですが、犬はそれよりも高い体温を持っています。
このため、飼い主が犬の体温を計測する際には、通常の人間の水準と違うことを認識しておく必要があります。
体温の変動要因
犬の体温は、以下の要因によって多少変動することがあります:
- 時間帯(朝方や夜間)
- 運動後
- 環境温度や湿度(外気温の影響)
普段から犬の体温をチェックし、正常な範囲であることを把握することで、その範囲に収まらない場合には早めに対応することができます。
異常に高かったり低かったりする場合は獣医師への受診を考えなくてはなりません。
2. 犬の体温が高いときに考えられること
犬の体温が高くなっている場合、それが自然な変動なのか、健康問題を示すものなのかを見極めることが大切です。
以下のポイントをチェックしましょう。
軽度の体温上昇(運動後や興奮時)
激しい運動や興奮状態では、犬の体温が一時的に上昇することがあります。
こういった場合は、少し落ち着かせてから再度測り直しましょう。
測り直して正常な範囲に収まるようでしたら一時的な体温上昇なので、特に心配はいりません。
測り直しても、正常な範囲に収まらないようでしたら獣医師で診てもらいましょう。
健康問題を示すもの(熱中症・感染症・炎症など)
もし体温が 40℃以上が続いている場合、熱中症や感染症、炎症などの可能性があります。
犬の体温が異常に高い場合、以下の症状に注意してください。
- ぐったりしている
- 食欲不振
- 呼吸が荒い
これらの症状が見られる場合は、すぐに獣医師で診てもらいましょう。
3. 犬の体温が低いときに考えられること
犬の体温が低くなるのも、いくつかの原因が考えられます。
寒さによる一時的な低下
冬の寒い日や冷たい床に長時間寝ていると、犬の体温が一時的に低くなることがあります。
この場合は、暖かい場所に移動させ、毛布で包むなどして対応しましょう。
異常な低体温(シニア犬や病気)
シニア犬や体調不良の犬は、体温が異常に低くなることがあります。
特に高齢の犬や病気がある場合、低体温のリスクが高まります。
こんな症状が見られる場合は注意:
- 震える
- 動かない
- 疲れやすい
これらの兆候があれば、すぐに暖かい環境で温め、獣医師に相談してください。
4. 犬の体温を確認する方法
愛犬の体温を確認する方法を覚えておくと、異常を早期に発見できます。
犬の体温を確認する方法をご紹介します。
犬の体温は肛門温測定が基本
最も正確な方法は肛門温測定です。
犬専用の体温計を使って測定します。
一般的な犬の正常体温は38℃〜39℃です。
人間のように体を触って温度を測る方法(=触診)では、正確な体温を測ることはできません。
犬専用の体温計を準備し、人間用とは別に使うようにしましょう。
5. おわりに
犬の体温は、愛犬の健康状態を把握するための重要なサインの一つです。 犬は言葉を話すことができないため、飼い主が普段から愛犬の体調を観察し、体温をチェックすることで、異常を早期に発見することが可能になります。 体温が明らかに低いor 高い場合は、すぐに獣医師に相談しましょう。 早期の対処が愛犬の命を守る第一歩となります。 ・犬の体温は一般的に38℃〜39℃が正常 ・体温は運動や環境によって微妙に変動するため、正常な体温の範囲を把握しておくことが重要 ・愛犬の変化に気づきやすくするために日々観察を欠かさないこと 定期的に体温を測定しておくことは、愛犬にとっても飼い主にとっても、日々の生活をより充実させるための重要な鍵となります。愛犬が元気で過ごすためには、変化に早く気づいてあげることが大切です。 長く健康な時間を一緒に過ごすためには、飼い主の愛情と日々のケアが欠かせません。 愛犬と過ごす時間が、いつまでも楽しく、安心できるものとなるよう、愛犬の体調管理にしっかりと気を配りましょう。